■総量157,992台、前年割れから増加に転換
日本中古車輸出業協同組合がまとめた2026年6月の中古車輸出台数は157,992台で、前年同月比109.7%と4月・5月と続いた前年割れから一転、増加に転じた。
1〜6月の累計は853,363台と前年同期比103.7%を確保している。回復の直接の要因は、後述するUAE向けの底入れだが、それだけではない。UAEを除いたベースでも単月は前年同月比126.4%、累計で同117.4%と、他市場の拡大は月を追って加速しており、上半期の中古車輸出は「特定市場の穴を、広範な市場の伸びが埋めて余りある」構図で着地した。
■ロシア:今年最多の26,272台、単月シェアは16.6%に
首位のロシアは26,272台で前年同月(17,615台)比149.1%。今年の月間最多を更新し、単月の全体シェアは16.6%まで高まった。5月にいったん前月割れとなったが、6月は再び増勢に戻った形だ。1〜6月の累計は110,600台と前年同期比132.3%で、上半期だけで11万台の大台に乗せた。
2位以下との差も広がっており、当面は同国が輸出全体の趨勢を左右する状況が続く。
■UAE:3か月ぶりに上位20へ、ただし前年の1割の水準
今月の最大のトピックは、UAE(アラブ首長国連邦)の再浮上である。6月は2,277台と、283台まで落ち込んだ5月から回復し、3月以来3か月ぶりに上位20(20位)へ戻った。ただし前年6月は20,859台で仕向け国別首位だった市場であり、前年同月比では10.9%と、依然として前年の1割強の水準にすぎない。1〜6月の累計も40,803台と前年同期比31.2%にとどまる。
中東情勢に伴う物流混乱からの回復は始まったばかりであり、再輸出ハブとしての機能がどの程度戻るのか、7月以降の数字が試金石となる。
■アフリカ:タンザニアは前年の1.9倍、6か国が上位20入り
2位のタンザニアは14,358台で前年同月(7,443台)比192.9%。累計でも88,097台と前年同期の185.2%に達し、規模の切り上がりが一段と鮮明になった。5月に前年割れだったケニアも6月は7,582台(前年同月比134.8%)と回復して5位に浮上。南アフリカ共和国(114.3%)、ナイジェリア(132.5%)、ウガンダ(119.2%)に加え、ガーナ(112.4%)が16位に復帰し、アフリカ勢は計6か国が上位20に入った。
UAE経由の再輸出が細るなかで、アフリカへの直送が定着しつつあることを示す並びである。
■明暗:モンゴル2.4倍・英国6割増の一方、スリランカが失速
伸び率で目立つのはモンゴルで、8,705台と前年同月(3,686台)比236.2%に達し4位に浮上した。ただし累計では前年同期比101.3%とほぼ前年並みであり、前年6月の落ち込みの反動という側面が強い点は割り引いて読みたい。欧州では英国が4,096台(前年同月比163.3%)、アイルランドが2,489台(同203.0%)と右ハンドル圏の拡大が続く。
一方、これまで高成長だったスリランカは6,031台と前年同月比91.8%で今年初の前年割れ。タイ(79.7%)、フィリピン(80.6%)も前年を下回った。累計ではスリランカはなお前年の1.9倍であり、失速か一服かの見極めは今後の課題である。下期は、UAEの回復度合いと、直送に切り替わった流れが定着するか否かが焦点となる。