日本中古車輸出業協同組合がまとめた6月の中古車輸出台数は、前年同月比3万5858台減の7万6885台となった。仕向け国別では、ロシアが2か月連続で首位となった。同国は、22.3%増の1万3463台。2位のアラブ首長国連邦は、同31.5%減の1万45台となった。3位はニュージーランドで、輸出台数は同38.8%の減少となった。
全体の前年同月比では、31.9%の減少。上位20カ国で伸び率が高かった国は、ガーナ(3.0倍/475→1437台)、パキスタン(2.5倍/749台→1895台)で、アフリカ、アジア勢などで輸出台数を伸ばした。その一方で、チリ、ジャマイカなどが大きく減少した。前月(5月)比較では、52.1の増加となった。
新型コロナウイルス以前と比べると、7月は約7割程度まで輸出台数が回復した。海外での中古車需要は高まっているが、中古車を輸出する輸出業者の力が弱まっている傾向がみられる。その要因としては、海外への売掛回収スピードが鈍化したことによる運転資金不足(コロナ禍による輸出先海外のロックダウン期間が影響)、AA相場高騰による輸出在庫販売の仕入れ難、および仕入れ難に比例した販売台数減少が主に挙げられる。
ニュージーランド市場は、3月26日にロックダウンし、6月8日に警戒レベルを1に引き下げ、新型コロナウイルスと共存する「ニューノーマル」の生活様式に移行した。観光業が同国の主要産業の1つだが、未だ海外からの旅行客の入国は制限しているため、本来の経済活動を取り戻していない。NZ人がNZ国内旅行やその他娯楽にお金を使いだしており、ロックダウン解除直後に予想されていたような景気悪化はそこまで感じていない様子。7月のNZ国内の新車・中古車販売は、昨年対比で増加(新車3.5%増、中古車14.7%増)している。