日本中古車輸出業協同組合がまとめた2月の中古車輸出台数は、前年同月比19.6%増の10万8579台だった。仕向け国別では、アラブ首長国連邦が9カ月ぶりに首位となった。同国は、80.6%増の1万5968台。2位のロシアは、同5.4%増の1万5608台で続いた。3位はニュージーランドで、輸出台数は同7.2%減だった。
上位20カ国で伸び率が高かった国は、キプロス(3.0倍/695台→2078台)、英国(1.9倍/894台→1739台)で、ヨーロッパ勢などで輸出台数を伸ばした。前月比較では、29.2%増だった。
AA相場の下落と安定した円高気味の対USドル為替レートにより、海外からの購買意欲は高い状態が続いている。ただ、現在、全国の主要通関港ヤードは搬入制限がかかる状況が増えており、輸出業者はAAでの仕入れがしたくても落札車両の保管場所が不足しているため、通関港の搬入制限が解除されるタイミングを図りながら、仕入れ・仕入れ控えを繰り返している状態。物流はまだ正常運転になっておらず、日本の各通関港での搬入制限や、一部の国では受入れの港の人員体制が十分でないため、海上輸送の遅延が発生したりなど、安定した中古車輸出環境とは言えない。