日本中古車輸出業協同組合がまとめた9月の中古車輸出台数は、前年同月比28.6%増の14万9825台だった。仕向け国別では、アラブ首長国連邦が12か月連続で首位となった。同国は、27.7%増の2万1164台。2位のロシアは、同18.8%減の1万7713台で続いた。3位はタンザニアで、輸出台数は同1万12478台だった。上位20カ国で伸び率が高かった国は、スリランカ、ガーナ、チリなどで、前月比較では11.2%増だった。
直近の中古車輸出は、円安(1ドル150円台付近)の恩恵と、新興国の根強い需要に支えられ、過去最高水準で推移している。今後の見通しとしては、日米の金融政策の動向から緩やかな円高の予測もあるが、海外での中古車需要の強さは継続する見込み。
自動車専用船の新船が2026年以降に本格的に増加していく予定で、それに合わせて物流コストが下がっていくと、今後、ますます日本からの中古車輸出は増加していくと思われる。一方で、日本国内の良質な中古車が国内市場、海外市場で取り合いになり、中古車相場の引き上げに繋がっていくとの見方も多い。