日本中古車輸出業協同組合がまとめた8月の中古車輸出台数は、前年同月比9.1%減の9万4697台だった。仕向け国別では、ロシアが3カ月連続で首位となった。同国は、45.8%増の2万1728台。2位のアラブ首長国連邦は、同4.0%減の9460台で続いた。3位はニュージーランドで、輸出台数は同44.5%減だった。
上位20カ国で伸び率が高かった国は、マレーシア(3.5倍/934台→3225台)、ジャマイカ(1.6倍/2224台→3662台)で、アジア、北アメリカ勢などで輸出台数を伸ばした。前月比較では、6.4%減だった。
◆ロシア向け輸出について
動員令による影響(国外脱出、および港作業員の減少)で、ロシア向け輸出台数が減少する見通しが高まっている。オークション相場や成約率などに影響がでるかもしれない。
◆ニュージーランド(以下、「NZ」)向け中古車輸出について
ロシア向けのAAでの買付けが鈍化する影響、およびクリスマス商戦でNZ向けが回復することが期待されている。現地の景気的には、価格上昇を続けていた不動産価格が頭打ちになり、やや下落に転じた影響、およびインフレの影響で購買意欲は落ちてきている。NZ入国に際して、新型コロナウイルスのワクチン接種証明が不要となったため(陰性証明の取得も不要)、観光業は回復してきている状態。
◆HV車両の海外需要の高まりについて
世界的にガソリン価格が上がっている影響で、ハイブリッド車両(以下、「HV車両」)の需要がますます高まってきている。
(世界の1Lあたりのレギュラーガソリン価格例)
・オーストラリア 約350円
・ニュージーランド 約260円
・イギリス 約310円
・ケニア 約190円
・タンザニア 約190円
日本からケニアへのHV車の輸出台数は、2022年1月~8月の合計で3,287台(乗用車全体のシェア比率は約8.1%)となっており、同期間比で2021年対比117%、2020年対比346%とHV車の輸出台数が増加している。