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【トップインタビュー】JU岐阜羽島オートオークションの熊﨑社長に聞く

新たな変化を事業に取り込む

 2023年2月14日に設立10周年を迎えたJU岐阜羽島オートオークション(岐阜県羽島市、熊﨑尚樹社長)。「すべては会員様のために=for you」を運営コンセプトに様々なサービス向上に努め、他のオートオークション(AA)会場との差別化を図っている。13年4月6日に開催された第1回AAから開催回数は485回を数え(4月7日現在)、総出品台数は220万9243台。着実な成長を遂げるとともに、22年度出品台数実績は、全国4番目と確かな存在感を放っている。設立から現在に至るまで代表として常に斬新なアイデアと柔軟な思考で組織をけん引する熊﨑社長に、経営方針と今後の展開を聞いた。
(福井伸幸)

■運営コンセプト「for you」とは
 「お客様に何ができるかを常に考え、創造し続けること」と考えている。オートオークションを運営する上で、ただのBtoB事業と捉えるのではなく、その周辺や背景、将来を想定し、必要なものを模索しながら、形にしていかなければならない。具体的には、お客様の要求や思い、価値観を1つにまとめること。その為には、お客様と同じ時間軸で接点を持ち、コミュニケーションを図っていく。AA事業における出品や落札は、そのきっかけでしかない。AA事業を軸としながら、自動車以外の分野を探求し、お客様に夢や希望を与えることで、共に存続できるようにしていく。

■「for you」を実現させるために
 お客様の裾野を広げ、提供するサービスの価値を高め、デジタルトランスフォーメーション(DX)を始めとした先進的技術を導入、そうして今まで積み重ねた経験を形にし、加速をさせる必要がある。大事なのは、今の立ち位置を「俯瞰的」に見ることである。「俯瞰的」とは、主催者目線ではなく業界全体を見渡すことであり、定量的・定性的な物差しで測らない視点である。今後、業界にとってもこの考え方が必要になると思う。

■これからの業界と進むべく方向性は
 AA業界は成熟期、だからこそ新しい世界観が必要だと考える。今までの考え方で数量的なことを追い求めるのではなく、2025年問題などで、お客様の構成も変化することを想定、お客様の規模の大小を問わず、サービスを行き届けなければならない。当社への利用促進とAA業界における正常な形成が望ましい。また、今後はAA会場としての固定概念を崩し、セリに捕らわれず、多岐に渡るサービスを提供していくことが必要になると考える。

■経営者としての役割と社員への影響力とは
 設立からあっという間の10年であった。これからの10年がどうなるかは誰にもわからないが、AAに参加するプレーヤーが変化し、働き方も変わっていく中、AA会場間においても、大きな差が出てくることが予想される。だからこそ、経営の安定はもちろんのこと、会社に新しい付加価値を付けることが重要。これからの時代でも、お客様の必要な存在であり続けるために、自社の特色を生かしたサービスを推進し、期待される企業になることである。そのために、対応力が高く、創造性の豊かな人材を育てていくとともに、全員が同じ方向を向き、主体的に行動ができる組織にしていく。

【プロフィール】
熊﨑尚樹(くまざき・なおき)1968年7月生まれ、岐阜県出身。54歳。90年岐阜県中古自動車販売商工組合入社後、事務局長などを経験、その後オークション事業の株式会社化に伴ってJU岐阜羽島オートオークションの代表取締役社長に就任。中古車保証やサービス工場の建設、OBD検査用端末の開発など常に業界の最先端を走るサービスを導入する。

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