日本自動車販売協会連合会
あけましておめでとうございます。2026年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
昨年を振り返りますと、我が国経済は、米国の関税措置等により大変大きな影響を受けました。自動車産業を中心とした輸出や企業収益の減少は、経済全体への大きな下押し圧力になったものと考えております。また、2年連続で5%を超える賃上げが実現したものの、物価上昇がこれを上回る中、依然として個人消費は力強さを欠いております。景気が緩やかな回復基調で推移する中にあっても、常に下振れリスクを抱えた一年となったのではないでしょうか。
昨年10月には高市内閣が発足いたしました。「強い経済の実現」、「責任ある積極財政」の方針のもと、各種の経済政策が進められております。11月には総合経済対策が策定され、その実現のための18兆円の令和7年度補正予算も成立するなど、自動車業界としても大いに期待しております。
さて、こうした中、昨年の国内における登録車の新車販売台数は約290万台となり、対前年比でほぼ横ばいとなりましたが、依然としてコロナ禍前を10%以上下回る水準となっております。海外の関税措置等も含めて国際情勢が厳しさを増す中、我が国自動車産業の生産現場や雇用を守っていくためには、これまで以上に国内自動車市場が重要となっております。政府の経済対策なども追い風としつつ、国内市場の再生、活性化に業界を挙げて取り組んでまいる所存です。
自動車税制の「真の」抜本見直しに向けて
自動車ユーザーは、取得・保有・走行の各段階で、約9兆円もの税を負担しており、諸外国と比べても大変に過重なものとなっております。このため、税制改正要望等において、私たちは自動車取得時の負担軽減、重量及び環境性能に応じた保有課税の見直しなどの自動車関係諸税の抜本見直しを要望してまいりました。
こうした中、先の臨時国会ではガソリン税及び軽油引取税のいわゆる暫定税率が廃止され、また、令和8年度税制改正大綱においては自動車税環境性能割の廃止等が決定されたことにより、自動車ユーザーの負担が軽減されることとなりました。特に、環境性能割の廃止により取得時の消費税との二重課税の問題が解消されたことは大変大きな前進であると考えております。
取得・走行段階での税負担が軽減される一方で、今後の保有課税の抜本見直しは先送りになりました。現状では、国税である自動車重量税と地方税である自動車税種別割が別々に課され、非常に分かりづらい税制となっております。また、重量税には暫定税率が残存したままであり、ガソリン税と同様に見直す必要があります。このようにユーザーから見て、複雑で過重な現行の保有税制をこれ以上放置すべきではありません。国内自動車市場の再生、電気自動車等の一層の普及によるカーボンニュートラルの実現、国税と地方税の一体的見直し等の観点から、令和9年度税制改正においては保有課税を抜本的に見直していかなければなりません。重量及び環境性能に応じた、公正、中立、簡素な税制が実現するよう、引き続き強く求めてまいります。
私たちは、すべての国内自動車ユーザーの要請に応え、「真に」抜本的な自動車関係諸税の見直しが実現されるよう、今後とも粘り強く要望を重ねてまいります。
カーボンニュートラル戦略の加速
運輸部門からの二酸化炭素排出量は我が国全体の概ね2割を占めており、ディーラー業界としても地球温暖化対策に貢献する責務があると考えております。これまでも、自販連では「ディーラー業界におけるカーボンニュートラル戦略」を策定し、各種施策に取り組んできましたが、本年は会員が取り組むべき課題や具体的対策を体系的に整理した「環境経営加速化戦略」を新たに策定し、更なる取り組みを進めてまいります。
業界全体として環境問題に対する高い意識を持ち、社会的責任を果たすべく「環境経営」を加速させなければなりません。この実現に向けて、環境マネジメントシステムである「エコアクション21」認証の取得支援を引き続き行うほか、自動車業界初となる資格制度の創設を進めてまいります。こうした専門人材の育成を通じ、ディーラー自らの温室効果ガス削減等にとどまらず、専門的な知識を備えたアドバイザーによる地域社会や他の地域企業への支援を行うなど、ディーラー業界が地域社会全体の脱炭素化をリードできるような存在となるよう、目指していきたいと考えております。
足元では欧米を中心に地球環境問題へのこれまでの政策の停滞や後退とも見える動きがあります。しかしながら、中長期的には気候変動危機を回避していくことが人類にとって最重要課題であることは変わりないものと考えております。引き続き、業界を挙げてカーボンニュートラルの実現、GXの推進に全力で取り組んでまいります。
新たなモビリティ社会の実現に向けて
昨年は「Japan Mobility Show 2025」が開催されました。自動車が単なる移動手段ではなく、社会とつながり、多様な役割を持ったモビリティであることを改めて認識できたように思います。また、半年間にわたり開催された「大阪・関西万博」においては、走行中給電を実現した自動運転バスや、安全機能を備えたパーソナルモビリティなどが稼働しており、新たなモビリティ社会が目前まで迫っていることを実感いたしました。
DXが急速に進展する社会においても、私たちディーラーはユーザーとの接点として、常にお客様に寄り添い、お客様の暮らしがこれまで以上に豊かになるような社会の実現に取り組んでいかなければなりません。そのためには、従来の自動車業界のみならず、あらゆる業界と手を取り合い、人々の移動を支える仕組み全体に目を向け、体験価値を高めるための新たなビジネスチャンスへ積極的に挑戦していくことも必要だと考えております。モビリティをめぐる様々な変化の中にあっても、ディーラー業界が新たな社会の実現に貢献し、プレゼンスを高めていけるよう、様々な努力を積み重ねてまいる所存です。
また、新たなモビリティ社会における未来のディーラーを支える主役はやはり「人財」です。主役である「人財」の確保と育成が今後とも最重要課題だと考えております。昨年の「Japan Mobility Show 2025」においては、小学生を対象に「カーディーラーの自動車整備士の仕事」を体験できるイベントを実施し、自動車整備士の魅力を発信しました。これからも、ディーラーが社会の安心と安全のためにはなくてはならない存在であることを積極的に発信し、未来の仲間作りに努めてまいります。
地域社会と共に歩む
車の販売・サービスを通じて、地域の皆様に安心と安全をお届けする、これはこれまでも、そしてこれからも変わらない私たちの大切な使命です。あわせて、交通安全、高齢者等の移動手段の確保、地域の脱炭素化など、地域社会における多くの課題の解決に向けて、幅広く貢献してまいる所存です。また、気候変動等によって、自然災害のリスクが高まってきている中、被災者に対する一時避難場所の提供や車両貸与などを通じた復旧・復興支援にも、積極的に取り組んでまいります。今後とも、地域に寄り添い、地域の皆様に愛され共に歩んでいけるよう、自販連としても全力で取り組んでまいります。
引き続き、自販連へのご理解、ご支援を切にお願い申し上げるとともに、2026年が皆様方にとりまして、より良い年となりますよう心から祈念申し上げます。
昨年を振り返りますと、我が国経済は、米国の関税措置等により大変大きな影響を受けました。自動車産業を中心とした輸出や企業収益の減少は、経済全体への大きな下押し圧力になったものと考えております。また、2年連続で5%を超える賃上げが実現したものの、物価上昇がこれを上回る中、依然として個人消費は力強さを欠いております。景気が緩やかな回復基調で推移する中にあっても、常に下振れリスクを抱えた一年となったのではないでしょうか。
昨年10月には高市内閣が発足いたしました。「強い経済の実現」、「責任ある積極財政」の方針のもと、各種の経済政策が進められております。11月には総合経済対策が策定され、その実現のための18兆円の令和7年度補正予算も成立するなど、自動車業界としても大いに期待しております。
さて、こうした中、昨年の国内における登録車の新車販売台数は約290万台となり、対前年比でほぼ横ばいとなりましたが、依然としてコロナ禍前を10%以上下回る水準となっております。海外の関税措置等も含めて国際情勢が厳しさを増す中、我が国自動車産業の生産現場や雇用を守っていくためには、これまで以上に国内自動車市場が重要となっております。政府の経済対策なども追い風としつつ、国内市場の再生、活性化に業界を挙げて取り組んでまいる所存です。
自動車税制の「真の」抜本見直しに向けて
自動車ユーザーは、取得・保有・走行の各段階で、約9兆円もの税を負担しており、諸外国と比べても大変に過重なものとなっております。このため、税制改正要望等において、私たちは自動車取得時の負担軽減、重量及び環境性能に応じた保有課税の見直しなどの自動車関係諸税の抜本見直しを要望してまいりました。
こうした中、先の臨時国会ではガソリン税及び軽油引取税のいわゆる暫定税率が廃止され、また、令和8年度税制改正大綱においては自動車税環境性能割の廃止等が決定されたことにより、自動車ユーザーの負担が軽減されることとなりました。特に、環境性能割の廃止により取得時の消費税との二重課税の問題が解消されたことは大変大きな前進であると考えております。
取得・走行段階での税負担が軽減される一方で、今後の保有課税の抜本見直しは先送りになりました。現状では、国税である自動車重量税と地方税である自動車税種別割が別々に課され、非常に分かりづらい税制となっております。また、重量税には暫定税率が残存したままであり、ガソリン税と同様に見直す必要があります。このようにユーザーから見て、複雑で過重な現行の保有税制をこれ以上放置すべきではありません。国内自動車市場の再生、電気自動車等の一層の普及によるカーボンニュートラルの実現、国税と地方税の一体的見直し等の観点から、令和9年度税制改正においては保有課税を抜本的に見直していかなければなりません。重量及び環境性能に応じた、公正、中立、簡素な税制が実現するよう、引き続き強く求めてまいります。
私たちは、すべての国内自動車ユーザーの要請に応え、「真に」抜本的な自動車関係諸税の見直しが実現されるよう、今後とも粘り強く要望を重ねてまいります。
カーボンニュートラル戦略の加速
運輸部門からの二酸化炭素排出量は我が国全体の概ね2割を占めており、ディーラー業界としても地球温暖化対策に貢献する責務があると考えております。これまでも、自販連では「ディーラー業界におけるカーボンニュートラル戦略」を策定し、各種施策に取り組んできましたが、本年は会員が取り組むべき課題や具体的対策を体系的に整理した「環境経営加速化戦略」を新たに策定し、更なる取り組みを進めてまいります。
業界全体として環境問題に対する高い意識を持ち、社会的責任を果たすべく「環境経営」を加速させなければなりません。この実現に向けて、環境マネジメントシステムである「エコアクション21」認証の取得支援を引き続き行うほか、自動車業界初となる資格制度の創設を進めてまいります。こうした専門人材の育成を通じ、ディーラー自らの温室効果ガス削減等にとどまらず、専門的な知識を備えたアドバイザーによる地域社会や他の地域企業への支援を行うなど、ディーラー業界が地域社会全体の脱炭素化をリードできるような存在となるよう、目指していきたいと考えております。
足元では欧米を中心に地球環境問題へのこれまでの政策の停滞や後退とも見える動きがあります。しかしながら、中長期的には気候変動危機を回避していくことが人類にとって最重要課題であることは変わりないものと考えております。引き続き、業界を挙げてカーボンニュートラルの実現、GXの推進に全力で取り組んでまいります。
新たなモビリティ社会の実現に向けて
昨年は「Japan Mobility Show 2025」が開催されました。自動車が単なる移動手段ではなく、社会とつながり、多様な役割を持ったモビリティであることを改めて認識できたように思います。また、半年間にわたり開催された「大阪・関西万博」においては、走行中給電を実現した自動運転バスや、安全機能を備えたパーソナルモビリティなどが稼働しており、新たなモビリティ社会が目前まで迫っていることを実感いたしました。
DXが急速に進展する社会においても、私たちディーラーはユーザーとの接点として、常にお客様に寄り添い、お客様の暮らしがこれまで以上に豊かになるような社会の実現に取り組んでいかなければなりません。そのためには、従来の自動車業界のみならず、あらゆる業界と手を取り合い、人々の移動を支える仕組み全体に目を向け、体験価値を高めるための新たなビジネスチャンスへ積極的に挑戦していくことも必要だと考えております。モビリティをめぐる様々な変化の中にあっても、ディーラー業界が新たな社会の実現に貢献し、プレゼンスを高めていけるよう、様々な努力を積み重ねてまいる所存です。
また、新たなモビリティ社会における未来のディーラーを支える主役はやはり「人財」です。主役である「人財」の確保と育成が今後とも最重要課題だと考えております。昨年の「Japan Mobility Show 2025」においては、小学生を対象に「カーディーラーの自動車整備士の仕事」を体験できるイベントを実施し、自動車整備士の魅力を発信しました。これからも、ディーラーが社会の安心と安全のためにはなくてはならない存在であることを積極的に発信し、未来の仲間作りに努めてまいります。
地域社会と共に歩む
車の販売・サービスを通じて、地域の皆様に安心と安全をお届けする、これはこれまでも、そしてこれからも変わらない私たちの大切な使命です。あわせて、交通安全、高齢者等の移動手段の確保、地域の脱炭素化など、地域社会における多くの課題の解決に向けて、幅広く貢献してまいる所存です。また、気候変動等によって、自然災害のリスクが高まってきている中、被災者に対する一時避難場所の提供や車両貸与などを通じた復旧・復興支援にも、積極的に取り組んでまいります。今後とも、地域に寄り添い、地域の皆様に愛され共に歩んでいけるよう、自販連としても全力で取り組んでまいります。
引き続き、自販連へのご理解、ご支援を切にお願い申し上げるとともに、2026年が皆様方にとりまして、より良い年となりますよう心から祈念申し上げます。


