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【ユー・エス・エス】開業40周年スペシャルインタビュー

  • 安藤会長 安藤会長
  • 瀬田社長 瀬田社長
  • 池田常務 池田常務

ユー・エス・エスの現在と未来について

 8月23日に開業40周年を迎えたユー・エス・エス。現在、北海道から九州まで全国19会場で日々オートオークション(AA)を開催。日本国内のAAにおいて約40%のシェアを占め、業界を牽引しているとともに、目まぐるしく変化する世界情勢の中、今なお成長を続けている。
 唯一の創業メンバーであり、現在もCEO(最高経営責任者)として最前線に立っている安藤之弘会長。 2019年に代表取締役社長に就任。デジタルトランスフォーメーション (DX)の思考を早期に取り入れるなど、次世代のオークションを模索し次々と形に変えている瀬田大社長。全国19会場をまとめるオークション運営本部長の池田浩照常務。
 今回は40年を振り返るとともに、ユー・エス・エスの現在と未来について3人に話を聞いた。 (福井伸幸)

■安藤会長
―40周年を振り返ってー
 会員の皆様には、日頃よりUSSをご愛顧いただき誠にありがとうございます。1982年8月23日、第1回USSナゴヤAAがオープンしてから、本年で早40周年を迎えます。長きにわたりオークションを続けてこられましたのは、皆様のご支援・ご協力のおかげと心より感謝申しあげます。
 私がまだ中古車販売業者として各地のオークションに参加していた1970年〜80年代頃は、主催者が広大な駐車場を借り、屋外にテントを立て、夏は氷柱、冬は豆炭を焚いて、車を1台ずつ引き回し、手ゼリ方式で行っていました。当時はモータリゼーションと言われ、溢れんばかりの中古車が発生する時代でしたが、手ゼリ方式のオークションで1日にセリができるのはせいぜい400台程度でした。 
 コンピュータを使って、たくさんの車が出品できるオークション会場をつくりたい、そのような思いを持った中古車販売業者5人の有志で創業したのがUSSのはじまりです。
 これまでの40年を振り返りますと、決して順風満帆な道のりばかりではありませんでしたが、今年上半期の出品台数の市場シェアは全国19会場で40%を超えるまでになりました。これもひとえに、皆様の温かいご支援のおかげであり、 重ねて御礼申し上げます。今後とも信頼性の高いオークションの実現と利便性の追求にこだわり、オークション事業をさらに発展させるとともに、USSグループで展開している中古車買取販売事業やリサイクル事業を含めた総合力を高めることで、持続的な成長を目指してまいります。

―USSの経営理念―
 当社の経営理念の一つとして、 「公正な市場の創造」を掲げています。40年間オークションを運営する中で、「出品店・落札店という立場や取引台数の大小に捉われず、全てのお客様に対して分け隔てなく、公平・公正な立場で中立的な判断をする」 、USSの役員・社員が最も大切にしている考え方です。当社はオークション運営の専門会社であり、車両検査、オークションルール、コンピュータシステムなど、公平・公正なオークションを運営するために創業時から改善を積み重ねてきました。
 また、業界全体では、日本オートオークション協議会が創設され、走行メーター管理システムが運用されたことで不正なメーター改ざんは撲滅され、一般消費者がどのお店でも安心して中古車を購入できるようになったと思います。今後とも公平・公正を軸にオークション運営を貫き、業界の発展に貢献していきたいと思います。
 
―居心地のいい会場を目指してー
 当社では、会員の皆様により良い環境でオークションにご参加いただけるよう、利便性の高い、居心地のよい会場づくりを心掛けています。たとえば、長時間座っていても疲れにくい特注品のバイヤー席の設置や、バラエティーに富んだメニューのお食事をご用意しています。さらに、各会場内にソファや喫茶室などを設けることで、会員同士の情報交換のための場づくりも心掛けています。
 今後とも、居心地のいい環境づくりをしてまいりますが、実際の利用者である皆様からのご意見があってこそ、よりよい環境の提供ができると思っています。もし何かお気づきの点がございましたら、お気軽にスタッフまでお声がけいただだけますと幸いです。


■瀬田社長
―変化するAA市場とこれからのUSS―
 現在のAA市場はコロナ前と様変わりしました。半導体などの部品不足で新車登録台数が大幅に減少し、AA市場全体の出品台数も減少したものの、新車の代替として中古車需要が拡大している状況です。その中でUSSは、会員の皆様によって良質な車両をたくさんご出品・応札いただいているおかけで高成約・高単価が実現できており、特に平均成約車両単価は市場平均を大きく上回っている状況です。
 このような市場環境の中で、当社は皆様の利便性の向上を目指して、様々な新サービスを展開しています。たとえば、デジタル出品は、従来の出品票のレイアウトを残しながら車両情報をデバイスから入力していただける一方、基本情報は車検証のQRコードを読み取るだけで反映される仕組みとなっています。これにより、皆様にはより効率的な出品手続きを行っていただけると思います。現在、名古屋会場で運用を開始しておりますが、今後全会場に展開していく予定です。
 また、自動車業界は着実にEVシフトへ向かっています。10年後、AA市場にはたくさんのEV車が出品されていると予想され、取引価格を左右するバッテリー残存性能が重要となると考えられます。 現在当社では、 バッテリー残存性能を計測できるシステムを研究開発しています。変化するAA市場、それに伴い変化する皆様からのニーズにお応えすべく、今後とも様々な策を講じてまいりますので、ご期待ください。

―若手登用、人材育成についてー
 当社は、全国展開を進めるなかで、オークション会場の立ち上げには地場の有力な中古車販売業者を責任者に招聘し、社員を現地採用して地域密着型の運営をしてきました。現在も、地域密着型のスタイルは変わっていませんが、現在の会場長は、全国各地のオープニングスタッフとして入社した社員へと第二世代に移行しています。また、10数年前から新卒採用をしており、新卒一期生は中堅として、オークション会場の運営スタッフの中心となり、ベテラン、中堅、若手と切れ目なく人材が育ってきております。
 当社が今後も持続的な成長を続けていくには、オークション事業のみならず、新たな柱となる事業の創出が必須であると考えています。そのためには、若手人材の自由で柔軟な発想、多様な価値観・能力を持つ人材が必要であると感じています。変わりゆく環境に沿った様々なニーズに対し、臨機応変に対応できる組織への変革を図るべく、幅広い視野をもって事業に取り組むとともに、人材育成にも注力していきたいと思います。


■池田常務
―足元のオークション実績についてー
 USS全国19会場の4月〜6月の実績は、出品台数は前年同期比99・7%、成約台数は101・3%、成約率は64%とほぼ前期並みの水準を確保することができました。新車販売の低迷受け、中古車流通台数が減少する中、USSへ良質な車両をたくさんご出品いただき心より御礼申し上げます。
 USS開業40周年イベントは、名古屋会場だけでなく全国19会場が趣向を凝らした企画を準備し、皆様をお待ちしておりますので、万障繰り合わせのうえ、ご来場いただきますようお願い申し上げます。


■安藤会長プロフィール
安藤 之弘 (75歳)、代表取締役会長兼CEO。中古車販売会社の経営者から、1980年5名の創業メンバーの一人としてUSS設立に参画。82 年取締役、89年専務取締役、95年取締役副社長を経て、06年代表取締役社長、19年代表取締役会長兼CEOに就任し、現在に至る。

■瀬田社長プロフィール
瀬田 大 (55歳)、代表取締役社長兼COO。中古車販売会社の経営者から転身しUSSへ入社、2004年取締役、06年代表取締役副社長兼オークション運営本部長を経て、19年代表取締役社長兼COOに就任し、現在に至る。同グループでファイナンス事業を手掛けるUSSサポートサービス、資源リサイクル事業を手掛けるアビヅの社長を兼務。

■池田常務プロフィール
池田 浩照 (61歳)、常務取締役。1984年入社、04年取締役名古屋事業本部業務部長、06年以降常務取締役としてシステム本部長、10年東北会場担当、12年東北会場長、15年大阪・神戸会場長、18年HAA神戸常務取締役、21年名古屋・R-名古屋会場長、22年オークション運営本部長に就任し、現在に至る。

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