‐どんな車でもEV化します‐
福岡県で各種レーシングカー製作、販売、メンテナンス、レース用パーツ製作・販売、レーシングカーのレンタル展示など、レース関連代理店業を手掛ける城野レーシング(北九州市八幡西区穴生・城野敏夫代表取締役)が、このほど日産マーチの中古車を改造したEV車の製作に取り組み、第1号のデモカーが完成、見事車検にも合格し、本格的な販売と、販売代理店の募集をスタートした。
このマーチのEV車の改造費は約150万円。エアコンなどを使用すると、走行距離が短いなど課題もあるが、軽からポルシェまでどんな車でも改造できるとしている。全国版の新聞社の取材後にYAHOOやMSNがニュースとして取り上げたため、現在問い合わせが相次いでいる。
‐デモ車に試乗‐
試乗すると、エンジン音がなく加速もスムーズで、ガソリン車との差はわからない。唯一、気になったのは、停車状態から徐行程度の低速時に、コンプレッサーの音がしたことだが、この点について城野社長は、「ブレーキを負圧で制するため、この音を消すことは出来ない」という。 しかし、静か過ぎるハイブリット車の低速走行が問題視されていたので、適度なノイズは逆に必要視されるかもしれない。
‐EV化を目指したきっかけについて‐
「単に仕入れた中古車を売るだけでは差別化が難しいと考え、約3年前からEV化に着眼し日産サニーをベースに研究を重ねていた。しかし、当時のバッテリーやモーターは性能が悪く、走行はフル充電で5kmが限界だった。今回のデモ車は、1200CCの小型車を改造したものだが、AT車を改造したEV車は恐らく国内初だと思う」
‐構造と性能は‐
「マフラーが不要。エンジンルームからエンジンを取り外し、モーターや電池などを取り付け、最高時速は110キロ。給油口に設けたコンセントで家庭用の100V電源から充電が可能だ。
電池は今回の小型車クラスで鉛電池6個〜8個。ハイブリッド車や電気自動車が使うリチウムイオン電池に比べ、安くて入手しやすい。短所は、重量が重く走行距離が短いなどのデメリットはあるが、安全性が高い」
‐電気代は‐
「約4時間のフル充電にかかる電気代は100円以下。走行距離は約70キロなので、1 km当りの電気代は1円~2円以下と圧倒的にコストが安い。但し、エアコン使用時は走行距離が若干落ちるのと、坂道はバッテリーの消耗が早く、走行距離は約30kmになる」
‐購入ターゲットは‐
「坂道が続く長距離走行は難しいが、スーパーや駅の送迎など自宅近くで利用するだけなら、1度の充電で3日は使える。ドライバーの満足度にもこだわり、これまでの改造EV車では、軽量化と省電力のため、装備しないことが多かったパワーステアリングやエアコンも装備しているので、セカンドカーとしての利用を見込んでいる」
‐モーターなどの部品の供給は‐
「モーターは高性能で低価格のアメリカ製。バッテリーなど部品のほとんどは国産メーカーの既製品を使っているため、調達に不安はない。また改造認可を取るため申請書類をマニュアル化したが、車種毎に構造が違うので改造する車種に合わせた申請書が必要となる。また、整備士がいる認証工場でなければEV車の改造は出来ない」
‐EVの改造申請は‐
「当社は、福岡県の陸運事務所の認可を取得した。」
‐他に代理店は‐
「現在、北九州市に複数店舗を展開するオートバックスのFC店と契約を締結している。代理店を希望される場合、2日間の研修と軽自動車1台分の改造キットをセットにして受けている」
【環境に優しい車】
今回の試乗車は走行距離などまだ改良の余地がある。韓国の電気自動車会社CT&Tのように低価格のEV車の輸入も本格化している。また今回取材した城野レーシングのように、中古車を改造して完全EV化するなど、新車メーカーが発売するEV車だけではなく、電気自動車の普及が加速する動きが出てきている。
福岡県で各種レーシングカー製作、販売、メンテナンス、レース用パーツ製作・販売、レーシングカーのレンタル展示など、レース関連代理店業を手掛ける城野レーシング(北九州市八幡西区穴生・城野敏夫代表取締役)が、このほど日産マーチの中古車を改造したEV車の製作に取り組み、第1号のデモカーが完成、見事車検にも合格し、本格的な販売と、販売代理店の募集をスタートした。
このマーチのEV車の改造費は約150万円。エアコンなどを使用すると、走行距離が短いなど課題もあるが、軽からポルシェまでどんな車でも改造できるとしている。全国版の新聞社の取材後にYAHOOやMSNがニュースとして取り上げたため、現在問い合わせが相次いでいる。
‐デモ車に試乗‐
試乗すると、エンジン音がなく加速もスムーズで、ガソリン車との差はわからない。唯一、気になったのは、停車状態から徐行程度の低速時に、コンプレッサーの音がしたことだが、この点について城野社長は、「ブレーキを負圧で制するため、この音を消すことは出来ない」という。 しかし、静か過ぎるハイブリット車の低速走行が問題視されていたので、適度なノイズは逆に必要視されるかもしれない。
‐EV化を目指したきっかけについて‐
「単に仕入れた中古車を売るだけでは差別化が難しいと考え、約3年前からEV化に着眼し日産サニーをベースに研究を重ねていた。しかし、当時のバッテリーやモーターは性能が悪く、走行はフル充電で5kmが限界だった。今回のデモ車は、1200CCの小型車を改造したものだが、AT車を改造したEV車は恐らく国内初だと思う」
‐構造と性能は‐
「マフラーが不要。エンジンルームからエンジンを取り外し、モーターや電池などを取り付け、最高時速は110キロ。給油口に設けたコンセントで家庭用の100V電源から充電が可能だ。
電池は今回の小型車クラスで鉛電池6個〜8個。ハイブリッド車や電気自動車が使うリチウムイオン電池に比べ、安くて入手しやすい。短所は、重量が重く走行距離が短いなどのデメリットはあるが、安全性が高い」
‐電気代は‐
「約4時間のフル充電にかかる電気代は100円以下。走行距離は約70キロなので、1 km当りの電気代は1円~2円以下と圧倒的にコストが安い。但し、エアコン使用時は走行距離が若干落ちるのと、坂道はバッテリーの消耗が早く、走行距離は約30kmになる」
‐購入ターゲットは‐
「坂道が続く長距離走行は難しいが、スーパーや駅の送迎など自宅近くで利用するだけなら、1度の充電で3日は使える。ドライバーの満足度にもこだわり、これまでの改造EV車では、軽量化と省電力のため、装備しないことが多かったパワーステアリングやエアコンも装備しているので、セカンドカーとしての利用を見込んでいる」
‐モーターなどの部品の供給は‐
「モーターは高性能で低価格のアメリカ製。バッテリーなど部品のほとんどは国産メーカーの既製品を使っているため、調達に不安はない。また改造認可を取るため申請書類をマニュアル化したが、車種毎に構造が違うので改造する車種に合わせた申請書が必要となる。また、整備士がいる認証工場でなければEV車の改造は出来ない」
‐EVの改造申請は‐
「当社は、福岡県の陸運事務所の認可を取得した。」
‐他に代理店は‐
「現在、北九州市に複数店舗を展開するオートバックスのFC店と契約を締結している。代理店を希望される場合、2日間の研修と軽自動車1台分の改造キットをセットにして受けている」
【環境に優しい車】
今回の試乗車は走行距離などまだ改良の余地がある。韓国の電気自動車会社CT&Tのように低価格のEV車の輸入も本格化している。また今回取材した城野レーシングのように、中古車を改造して完全EV化するなど、新車メーカーが発売するEV車だけではなく、電気自動車の普及が加速する動きが出てきている。