『ピンチはチャンス』、ピンチだと思ったことが見方を変えればチャンスになる/2012年のキーワ…

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『ピンチはチャンス』、ピンチだと思ったことが見方を変えればチャンスになる/2012年のキーワードは「挑戦」

オークション 2012年01月01日
AA会場は会員満足に繋がる情報提供が、今後、益々求められてくる(写真と本文は関係ありません)

AA会場は会員満足に繋がる情報提供が、今後、益々求められてくる(写真と本文は関係ありません)

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 2011年 最高値を更新した円高、欧州不安、東日本大震災の被災地とタイの水害復興、多難に見舞われた自動車業界。
 
 2012年の展望はどうか。未曽有の不況下で燃費30km以上の新型車が販売を伸ばしていることでもわかる通り、キーワードは「エコ」。中古車業界は今の不況にどう立ち向かうのか。 

 激動の2011年、3月の東日本大震災により、各自動車メーカーは長期間の生産停止を余儀なくされた。さらに、タイの大洪水が発生、10月には再び車両生産を中止せざるを得ない状況に追い込まれた。結果、各ディーラーがユーザーに納車出来ない状態が発生、下取り車両の減少により、中古車の市場流通台数が激減した。

 下取り車両の大幅な減少は、中古車業界に想定外の影響を及ぼしたと共に、中古車輸出においては、放射能検査の義務化に伴う検査コストの負担が、現在、深刻な問題となっている。

 3・11の大震災は、これまで業界が前年比で実績を判断していた物事の考え方を一変させた。

 では、2012年の展望はどうなるのだろうか。

 この多難な時代で1年を読みきるのは至難の業である。しかし、確実に起こり得る事実から先を読み、対策を講じることは可能である。

【キーワードは挑戦】

 『ピンチはチャンス』、ピンチだと思ったことが見方を変えればチャンスになる。天災と多くの外的要因の苦難に見舞われた2011年。その厳しい逆境の中、自動車業界は新しい技術開発に挑戦し、大きな成果を挙げている。
 
 その代表格は低価格の超エコカーを発売したマツダとダイハツ。マツダは画期的な技術(スカイアクティブエンジン)で10.15モード燃費30.0㎞/ℓを実現した「デミオ」を発売。同じくダイハツも79万5千円という低価格で30.0㎞/ℓを実現した「イース」を発売した。

 これらの画期的な技術が誕生した背景には、HV技術を有しない両社が、販売台数の急激な落ち込みに強い危機感を持ち、「HV車」に負けない魅力ある車を、必死に模索したという状況があった。まさにピンチをチャンスに変え、限界に挑戦した結果と言える。

 自動車メーカー間の激しい低燃費車開発競争に見られるように、現在、各業界各分野では各社が生き残りを賭け、限界を超えた大胆な発想の転換と挑戦が行われている。  
 
 人間は、10のものを12にしようとする場合には、これまでと同じような方法により「改善」を試行錯誤する。ところが、10のものを100にしなくてはいけないとなれば、別のやり方を考えることが必要になる。「激変2012年」、全社員が一丸となり「ピンチをチャンスに変える」変化を遂げた企業だけが生き残る厳しい時代が到来する。

【自動車市場の見通し】

 今年は民主党政権が復活させたエコカー補助金で、益々低燃費のエコカー販売が加速すると見られている。その中、中古車業者はこのような新型車が発売された後、どのような車種が下取りとして発生するかを読み、品揃えや買取り強化についての対応が必要となる。 

 また「エコカー」だけではなく「86(ハチロク)」のように、ユーザーに「乗ってみたい」「所有したい」という気持ちを抱かせるような、いわゆる「憧れのクルマ」や、現在、販売が好調なカムリのように「燃費に加え、高級感があるクルマ」といったジャンルの販売動向にも注目したい。

【オートオークションと中古車業界】

 オートオークション(以下「AA」)市場における年間流通台数は2008年887万台、2009年693万台、2010年653万台、そして2011年は約620万台と、3年連続で減少している。

 今年のAA流通台数については、多くのAA会場関係者が、一昨年から昨年に掛けての減少幅と同じような水準で減少すると予測しており、各会場は昨年と同様に新規の会員増と外部落札ネットの更なる強化を図ると共に、台数至上主義ではなく、成約率と満足度を重視した戦略に、本格的に舵を切ると見られている。
さらにスマートフォンの普及が、AA会場における落札手段を大きく変える可能性がある。昨年は、ネット普及を見込んだ企業系AA会場で、入金後搬出を条件に「古物を有するプロ」をネット専用会員として入会を募る会場も出現している。

 一方、小売の分野に目を向けると、現在、YAHOOなどの検索サイトで「中古車オークション落札代行」というキーワードを入力すれば、15万件以上という驚きのヒット数が表示される。年々増加する中古車オークション落札代行業者(以下、「AA落札代行業者」)やガソリンスタンド、スーパーなど異業種が相次いで中古車販売業に参入しており、着実に販売台数を伸ばしている。

 自社のホームページを開設、比較表や巧みなキャッチコピーを用いて、店頭型販売スタイルの中古車販売店が「不当な利益を得ている」と批判することにより、自らのビジネスモデルの正当性をユーザーに訴え掛けているAA落札代行業者は多い。しかし、当たり前のことではあるが、AA落札代行業者のビジネスモデルはAA会場からの仕入れで成立している。AA落札代行業者らは、自らが批判している中古車業者がAA会場に出品する車を落札することで、自らのビジネスが成立しているということを忘れてはいけない。
新規参入の流れは今後も加速する。敵対の論理ではなく、今後はAA落札代行業者が利用するAA会場側から会員に対して、モラル教育を行うことも必要とされてくるであろう。

 AA会場は、会員獲得努力と会場利用率の向上への取組みと共に、会員満足に繋がる情報提供が、今後、益々求められてくるであろう。

 中古車販売店は、手数料のみを前面に出すAA落札代行業者や大手企業など異業種参入組に、これ以上販売シェアを奪われないためにも、中古車に対するイメージUP(エコ・情報開示・信頼と安心感)への取組みにより、現在の深刻な販売の落ち込みをどう挽回するのか、2012年も中古車業界が取り組むべき課題は山積している。
 

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【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること