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Web限定【自動車業界特化型税理士新連載企画】「個人事業」で車屋を始めた酒井くんと、「法人」を設立した相川さん

コラム 2023年04月05日
『第4話:開業届を出そう!』
会社名:自動車業界特化型税理士 酒井将人

【今回のテーマ】
 「個人事業主」として開業することにした酒井くんと、「法人」を設立して開業することにした相川さんは、法務局での登記手続きが完了したため、税務署等へ所定の届け出を行うことにしました。 税務関連の届出書は数多く存在しますが、開業に伴って最低限提出すべき届出書類にはどのような種類があるのか、その提出期限や適用時期などについても見ていきたいと思います。

【個人事業主の開業届】
 個人事業主として開業した酒井くんは、開業届を提出するとともに、「青色申告」と「源泉所得税の納期の特例」を受けるための承認申請書を提出しました。また、酒井くんは「第1話:開業準備をしよう!」において、住所地ではなく事業所所在地を納税地にすることに決めていたため、前述の2つに加えて、納税地の変更に関する届け出も行いました。なお、個人事業の場合には、「第3話:設立登記をしよう!」で酒井くんが行った商号登記が完了している場合を除いて、法人における登記簿謄本(登記事項証明書)のような公的な書類が存在しませんので、今後、銀行口座を開設する際にも、税務署で受理された届出書の提示が必要になります。

(1)個人事業の開業届出書
 納税地の所轄税務署に事業を開始したことを届け出るための届出書で、事業開始等の日から1ヶ月以内に提出しなければなりません。

(2)所得税の青色申告承認申請書
 青色申告の承認を受ける場合に提出する申請書で、原則として、承認を受けようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合には、開業の日から2ヶ月以内)に納税地の所轄税務署に提出しなければなりません。なお、この申請書の提出は強制ではありませんが、青色申告の承認を受けることで、次のような特典がありますので、上記(1)の個人事業の開業届出書とあわせて提出しましょう。
①青色申告特別控除
 正規の簿記の原則(複式簿記)により取引を記帳することにより、所得金額から55万円(一定の要件を満たす場合は65万円)または10万円を控除することができます。
②青色事業専従者給与
 一定の要件を満たせば、生計同一親族への給与であっても必要経費に算入することができます。ただし、青色事業専従者として給与の支払を受ける人は、控除対象配偶者や扶養親族にはなれません。
③貸倒引当金
 一定の条件のもと、貸倒引当金に繰り入れた金額を必要経費にすることができます。
④純損失の繰越しと繰戻し
 事業所得が赤字になり、他の所得と損益通算をしてもなお控除しきれない部分の金額が生じたときには、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越すことができます。
 また、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越しに代えて、その損失額を生じた年の前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることもできます。

(3)青色事業専従者給与に関する届出書
 上記(2)②の青色事業専従者給与を必要経費に算入する場合に提出する届出書で、原則として、青色事業専従者給与を必要経費に算入しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合には、その日から2ヶ月以内)に納税地の所轄税務署に提出しなければなりません。

(4)所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書
 住所地に代えて事業所等の所在地を納税地とする場合に提出する届出書で、その事業所等(変更後の納税地)を所轄する税務署に提出します。なお、原則どおり住所地を納税地とする場合には、この届出書を提出する必要はありません。

(5)源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
 本来毎月納付すべき給与等から源泉徴収した所得税の納期を、年2回にまとめて納付するという特例の適用(支給人員が常時10人未満である場合に限る)を受ける場合に提出する申請書で、申請をした日の属する月の翌月分から特例が適用されます。

(6)事業開始届出書(事業税)
 上記(1)の税務署に提出した「個人事業の開業届出書」と同様の内容を都道府県にも届け出る必要があります。各都道府県によって提出期限や届出様式は異なりますが、税務署への届け出と同様に都道府県へも届け出ることを忘れないようにしましょう。


【法人の開業届】
 法人を設立した相川さんも、個人事業主として開業した酒井くんと同様に、新たに開業(法人設立)をしたことを届け出るための法人設立届出書の他、「青色申告」と「源泉所得税の納期の特例」を受けるための承認申請書などを提出しました。なお、法人の場合には定款の写しや登記簿謄本(登記事項証明書)を添付する必要がある点、都道府県だけでなく市区町村にも届け出る必要がある点に注意が必要です。

(1)法人設立届出書
 納税地の所轄税務署に法人を設立したことを届け出るための届出書で、設立の日以後2ヶ月以内に定款の写しや登記簿謄本(登記事項証明書)を添付して提出しなければなりません。

(2)青色申告の承認申請書
 青色申告の承認を受ける場合に提出する申請書で、設立の日以後3ヶ月を経過した日と設立第1期の事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日までに納税地の所轄税務署に提出しなければなりません。なお、個人事業の場合と同様に、青色申告の承認を受けることで、欠損金の繰越控除を適用することができるなどの特典がありますので、上記(1)の法人設立届出書とあわせて提出しましょう。

(3)給与支払事務所等の開設届出書
 給与等の支払を行う事務所等を開設したことを届け出るための届出書で、開設の日から1ヶ月以内に給与支払事務所等の所在地の所轄税務署に提出しなければなりません。当面は給与を支払う予定がない場合であっても、上記(1)の法人設立届出書とあわせて提出しましょう。なお、この届出書は個人事業主として開業した酒井くんの場合には登場しませんでしたが、個人事業主の場合には、「個人事業の開業届出書」を提出することによって、この届出書の提出を省略して良いことになっています。

(4)源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
 個人事業主として開業した場合と同様です。

(5)法人設立届出書(地方税)
 上記(1)の税務署に提出した「法人設立届出書」と同様の内容を都道府県及び市区町村にも届け出る必要があります。個人事業の場合と違い、都道府県だけでなく、市区町村にも届け出る必要がありますので、忘れないようにしましょう。


【今回のまとめ】
 今回ご紹介した内容は、開業に伴って最低限提出すべき税務関係の届出手続きとなります。従業員を雇用する場合や、経営者が役員報酬の支給を受ける場合などは、労働保険(雇用保険と労災保険)や健康保険・厚生年金関連の手続きが必要となりますので、公共職業安定所、労働基準監督署、そして年金事務所などの窓口にお問い合わせのうえ、手続きを行うようにして下さい。

【著者紹介・取材協力】
税理士 酒井将人。
自動車業界特化型税理士事務所OFFICE M.N GARAGE代表。
税務の枠を超えて自動車販売店の業務改善などを行う「中小企業者の経営サポート」と「相続&事業承継対策」のスペシャリスト。著書に『いまさら人に聞けない「中古車販売業」の経営・会計・税務Q&A(セルバ出版)』『おうちのくるま(乗り物絵本シリーズ)』など。


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