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7月鉄スクラップ市況

外部環境改善で落ち着き取り戻す

 日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は8月3日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。

 7月の国内鉄スクラップ相場は、上旬は前月からの値下げ基調が持続したものの、中旬以降に全国的に底値感が出て、関東では上昇へ転じた。月末のH2炉前価格は関東が2万2000~2万3000円、関西が2万2500~2万3500円を形成し、前月末と比べ1000円方安値にある。

 国内電炉メーカーの生産は依然として低調だが、鉄スクラップの市中回収量の回復も遅れており、ベトナムや台湾向け輸出成約の上昇に牽引される形で国内相場は底入れしている。米国産HMSのトルコ向け成約価格は275ドル(CFR)水準に続伸し、6月に付けた高値を上回っている。

中国の6月粗鋼生産が日産300万トンを超える9万158万トンを記録するなど拡大基調を辿っているうえ、鉄鉱石価格は100ドル(CIF)を超える高値を維持していることから世界的に鋼材の値上げ機運が出ている。国内鉄スクラップ相場は2月以降、コロナ禍の影響で下落と上昇を繰り返す不安定な値動きを見せてきたが、こうした外部環境の改善を背景に落ち着きを取り戻しながら8月を迎えている。

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