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【連載コラム】File11自動車会社の働き方改革

  • 社会保険労務士 本田淳也氏 社会保険労務士 本田淳也氏

社長の背中に熱視線

 新型コロナの自粛要請が段階的に解除され、全国的に経済活動が戻りつつありますが、3月頃から社労士事務所には休業関連の相談や雇用調整助成金の申請依頼が相次ぎました。様々な業種の経営者と打ち合わせをしていて感じたこと、それは・・・。

■従業員の目は厳しい
 新型コロナの感染拡大に伴い、多くの業界が影響を受けました。自動車業界も新車販売は減少幅が大きかったようですが、整備や板金は影響が限定的だったと聞き、改めて生活に密着した仕事なのだと感じました。私の顧問先では飲食関連が大きなダメージを受け、その他の業種でもGW中の休業要請で一定の売上減少を余儀なくされ、また不景気に強い福祉業界では、全スタッフが感染対策に神経をとがらせていました。休業手当や雇用調整助成金、感染に関わる労務管理など複数回に渡り様々な業種の経営者から相談を受け感じたことがあります。それは、従業員は会社や経営者の行動をもの凄く見ているということ。働く皆さんは連日のコロナ報道で多くの情報を知っています。そんな中、会社がどのような行動を起こし、どんな判断をしたのか。結果だけでなく、その途中経緯もよく観察しています。

■困難な時こそ知恵と工夫を
 経営者によって判断はそれぞれで、そのスピード感も異なりますが、ひとつだけ確実に言えるのは、今の判断がこれからの雇用管理に大きな影響を及ぼすということ。従業員のために最善の策を模索し、懸命に汗をかいて給与の満額支給や雇用を守ってくれた・・・が、一方でそれと真逆のケースも。従業員のモチベーションは、会社の業績を大きく左右します。前者と後者、どちらが会社のためになるかは言うまでもありません。先の見えない状況で難しい判断だったと思います。眠れない日々も続いたと聞きます。が、困難なときだからこそ経営者の背中に熱い視線が注がれています。自動車業界においても新車販売の減少により3年後の車検台数は確実に減るし、今後は電気自動車や自動運転の影響も間違いなくやってきます。今から準備を徹底し、アイディアと行動力で立ち向かってほしいと思います。

【筆者プロフィール】
社会保険労務士・自動車整備コンサルタント 本田淳也
青森県深浦町生まれ。北海道自動車短大を卒業後、ディーラーにメカニックとして勤務。その経験を活かし四駆専門誌で数多くの記事を執筆。帰郷後、本田社会保険労務士事務所を開業。モットーは「仕事をもっと、おもしろく。地方に活力を」。著書「自動車整備業の経営と労務管理」(日本法令)。

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