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【車両見極めのポイント】冠水車を見分けるには・・その1『冠水車とは?』

株式会社ジャッジメント 取締役 橋本剛

 ここ数年【猛暑の夏】が続いております。更にただ暑いだけでなく、【ゲリラ豪雨による水害】にも私達は注意しなければなりません。こと中古車査定という視点で捉えると、これから『水害車(冠水車)』が多く発生する時期になります。そこで本号から数回に渡り『冠水車』をテーマに、その注意点をご紹介してまいります。ご存じない方は、これを機会に知識を深め、今後の査定でお役立てください。

「そもそも冠水車とは?」
 広域的な定義としては『自然災害が主な原因となり、浸水被害を受けた車両』となります。
 
 このような冠水車は、台風や大雨が通過するたびに数万台レベルで発生しており、 昨年の台風24号を例に挙げると、車両保険の支払われた台数は、およそ2万9千台、110億円にもおよびます(出典先:日本損害保険協会・平成30年度統計)。

このように毎年大量発生している冠水車ではありますが、その数がそのまま中古車業界で流通しているわけではありません。そこには、車両の被害状況、修理費用、当該車両の資産価値等の諸条件を考慮し、修理の判断が下された車両だけ修理されるわけです。この【選ばれし車両】が、いずれ査定検査の現場で遭遇することになるのです。
 
「冠水車はなぜ重大瑕疵車両扱いなのか?」
 冠水車は、『現状車』のように未修理の状態だけでなく、修理が既に実施された車両も、修復歴車と同等もしくはそれ以上の『重大瑕疵(かし)車両』として扱われています。その主なる要因として挙げられるのが、『機関系、電装系へのダメージと後遺症の恐れ』です。

 車両が浸水する際の水質は、川水、雨水、汚水、泥水等様々ですが、それらを完全に除去することは大変困難です。例えば泥水に含まれている泥は、微粒子状で細かく、浸水箇所を泥で覆い、あらゆる隙間に入り込みます(画像①②)。この泥水が部分的に残ってしまうことで、錆や腐食、そして電装系の漏電につながる恐れがあります。時としてそれは『臭い』として突如現れることもあります。一見すると修理できたような車両でも、いつ何時その後遺症が現れるかわからない・・・それが冠水車両なのです。

「冠水車の疑いをかけるには?」
 では、修理を終えた車両に気づくには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。それには、まず修理の方法を知っておく必要があります。(次回へ続く)

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