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2月鉄スクラップ市況情報

  • 鉄スクラップ価格推移 鉄スクラップ価格推移

月末になり鉄スクラップ市況に一服感出始める

 日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は3月1日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。1月下旬に底を打った国内鉄スクラップ市況は、2月に入り輸出向けFOB価格の上伸に引っ張られる形で東日本を中心に値上げ基調となり、関東地区で前月末比1000~1500円アップのH2、1万5500~1万6500円となっている。輸出向け価格上伸の背景は、鉄鉱石価格が40ドル台後半まで持ち直した他、中国国内の鋼材価格が春節前から値上げに転じていること、また米国産鉄スクラップのトルコ向け価格が底堅く推移したことが重なり、アジアの需要国側が日本産鉄スクラップを積極的手当てに向かったと推測される。東京湾では、1万5000~2万トン級の大型船による船積みが複数あるなど輸出向け出荷が旺盛で、市中に需給タイト感が生まれていた。

 一方で、国内電炉メーカーの丸棒生産数量は1月まで17ヶ月連続で前年割れを記録する等鋼材生産は依然低調であり、また月央からの急激な円高はドル建てで成約されるベトナム、台湾向けの新規成約を難しくしており、月末になって鉄スクラップ市況には一服感が出始めている。

 【参考情報】韓国の輸出通関統計によれば、1月に韓国よりバングラデイッシュ向けに1万5000トン、インド向けに1万1000トンの輸出実績があり、今後の動向が注目される。

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