ジャッジメント
査定検査に携わる者にとって最も警戒すべきは、対象車両の“修復歴発覚”、いわゆる“評価落ち”です。下取り、買取査定の場合、それは金銭的な損失を招き、検査員にいたっては“信用の損失”を招くことになります。これを防ぐ最も効果的な方法を今回はご紹介します。
●評価落ち要因で最も多いのが・・・・
私達は検査という仕事柄、多くの“評価落ち車両”に遭遇します。
例えば販売店様からの依頼を受けて、仕入れ車両の検査を行った際に修復歴箇所を発見してしまうケース。
修復歴があることを販売店様に報告すると、
『下取り額が安かったから見ていなかった』
『お客様が事故はしていないと言っていたので見なかった。』
『年式が新しく、外観もきれいだったのでみていなかった。』
と、いった返答におおよそ集約されます。
つまり、評価落ちの最大要因は、技能的な問題ではなく“車両を見ていない”といった検査技能以前の問題といえるのです。
こうした“たぶん大丈夫だろう”という油断は、私達検査員でも起こりえます。
“疲れてきた”“急いでいた”、こうした際に誤認しやすいのが【外板部位の取付ボルトの状態】です。
●シンプルだからこそ油断が生まれやすい
外板部位の取付ボルトのチェック・・・、これは査定検査をする者にとって基本中の基本ともいえるポイント。
『取付ボルトの塗装を確認し、外板部位を脱着した際の痕跡がないかを確認』
数ある修復歴チェックのポイントの中で最もわかりやすく、確認がしやすいのではないでしょうか。
それゆえ“手抜きチェック”もされやすいポイントとなってしまいます。
例として画像①をご覧ください。赤丸内にボンネットの取付ボルトが確認できます。
それでは、この取付ボルト、
『回した痕跡がある』
『回した痕跡がない』
どちらに当てはまるでしょうか?画像①だけを見るかぎり、取付ボルトの塗装剥がれを確認することができません。しかし、画像②のように至近距離にすると、取付ボルトにタッチペン跡を確認することができます。つまり“回した痕跡がある”が正解。
そうです、取付ボルトの状態チェックで大切なのは、『最も判別しやすいシチュエーション(距離・明るさ)で行えているか?』なのです(画像③)。
●当たり前過ぎですが、実際はこれが難しい。
疲れてきたり、急いでいたりするとどうしても“横着したくなる“といった誘惑に駆られます。
その誘惑に負けてしまい、遠目で判断、ライトで照らさず薄暗い状態で確認してしまうと、誤認リスクが高まってしまうのです。
外板部位の取付ボルトに回した痕跡が無いと誤認した場合、その先にある骨格部位のチェックは、
『たぶん大丈夫だろう』
といった誤った先入観を抱き、結果として修復歴箇所の見落としリスクを高めることとなります。
外板部位の取付ボルト・・・、修復歴チェックの入り口ともいえるチェックポイントだからこそ、常時丁寧な確認をしたいところです(自分への戒めも込めて・・)。
●評価落ち要因で最も多いのが・・・・
私達は検査という仕事柄、多くの“評価落ち車両”に遭遇します。
例えば販売店様からの依頼を受けて、仕入れ車両の検査を行った際に修復歴箇所を発見してしまうケース。
修復歴があることを販売店様に報告すると、
『下取り額が安かったから見ていなかった』
『お客様が事故はしていないと言っていたので見なかった。』
『年式が新しく、外観もきれいだったのでみていなかった。』
と、いった返答におおよそ集約されます。
つまり、評価落ちの最大要因は、技能的な問題ではなく“車両を見ていない”といった検査技能以前の問題といえるのです。
こうした“たぶん大丈夫だろう”という油断は、私達検査員でも起こりえます。
“疲れてきた”“急いでいた”、こうした際に誤認しやすいのが【外板部位の取付ボルトの状態】です。
●シンプルだからこそ油断が生まれやすい
外板部位の取付ボルトのチェック・・・、これは査定検査をする者にとって基本中の基本ともいえるポイント。
『取付ボルトの塗装を確認し、外板部位を脱着した際の痕跡がないかを確認』
数ある修復歴チェックのポイントの中で最もわかりやすく、確認がしやすいのではないでしょうか。
それゆえ“手抜きチェック”もされやすいポイントとなってしまいます。
例として画像①をご覧ください。赤丸内にボンネットの取付ボルトが確認できます。
それでは、この取付ボルト、
『回した痕跡がある』
『回した痕跡がない』
どちらに当てはまるでしょうか?画像①だけを見るかぎり、取付ボルトの塗装剥がれを確認することができません。しかし、画像②のように至近距離にすると、取付ボルトにタッチペン跡を確認することができます。つまり“回した痕跡がある”が正解。
そうです、取付ボルトの状態チェックで大切なのは、『最も判別しやすいシチュエーション(距離・明るさ)で行えているか?』なのです(画像③)。
●当たり前過ぎですが、実際はこれが難しい。
疲れてきたり、急いでいたりするとどうしても“横着したくなる“といった誘惑に駆られます。
その誘惑に負けてしまい、遠目で判断、ライトで照らさず薄暗い状態で確認してしまうと、誤認リスクが高まってしまうのです。
外板部位の取付ボルトに回した痕跡が無いと誤認した場合、その先にある骨格部位のチェックは、
『たぶん大丈夫だろう』
といった誤った先入観を抱き、結果として修復歴箇所の見落としリスクを高めることとなります。
外板部位の取付ボルト・・・、修復歴チェックの入り口ともいえるチェックポイントだからこそ、常時丁寧な確認をしたいところです(自分への戒めも込めて・・)。