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令和最新版【査定検査ガイド】㉒樹脂製パネルの注意点

 自動車の外板部位には、様々な素材が用いられていますが、ポリプロピレン(PP)のようないわゆる『プラスチック樹脂』もそのひとつ。以前は、MCCスマートのようなシティコミューター的モデルに採用されていましたが、最近では一般的なモデルの外板部位でも、見かけるようになりました。

●樹脂製パネルを採用したモデルが増加中
 樹脂製パネルは、ドアやボンネットのようなボルト装着される部位にされています。
 樹脂製パネルを採用するメリットは、
 ①鋼板製に比べて軽量
 ②鋼板より加工しやすく、デザインの自由度向上
 ③原料が入手がしやすい
 ④ボンド接着の為、製造工程を簡素化しやすい。
といった点が挙げられます。
 そのため『軽自動車』や『コンパクトカー』を中心に採用が増えており、私達も目にする機会が多くなりました。

●アウター側パネルにだまされない
 メリットが多い樹脂製パネルですが『外観や損傷時の復元力が求められる』アウター側パネルと、『骨組みとしての強度が求めれれる』インナー側パネルでは、素材や加工が異なるため査定時には注意が必要となります。画像①はリヤエリアが損傷した車両ですが、リヤゲート自体は傷が目立つ程度で、大きな損傷を受けたようには見えません。しかし、リヤゲートを開けて内側を確認してみるとインナー側パネルには、大きな亀裂が生じているのが確認できます(画像②)。復元力の高い柔らかなアウター側に対して、硬度は高いが一定以上の負荷で亀裂が生じてしまうインナー側ではこうした違いがみられます。亀裂が大きな場合、パネル交換が必要となるだけでなく、オークション出品時の評価にも影響を与えてしまいますのでご注意ください。

●交換歴チェックをあきらめない
 私達査定検査をする者にとって悩ましいのが、鋼板製パネルと比べて交換歴チェックポイントが乏しいことです。こうした理由から、査定検査ではスタート時から樹脂製パネルの交換歴チェックを省略してしまうことが多くみられます。しかし、最近ではこうした樹脂製パネルに製造ラベルが貼られているケースが増えています(画像③)。車両の初度登録年月とパネルの製造年月日を確認し、整合性があるかで交換歴を判断できることがありますので、ぜひ試してみてください。
 
 



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