関東中古車AA流通全体概況（11月上旬）／成約率低下継続、出品は新車回復効果終わる　鈍い基調は震災影響後の新たな市場局面の始まり

相場・統計 2011年11月22日

中古車市場はここからが本当の勝負か

　関東地区のAA中古車流通は11月上旬、引き続き低調な成約率傾向で推移した。

　まず成約率については緩やかな下落傾向が継続している。これは10月までに現在の景況を受けた基調へ移行し、そこからの延長線ともいえる状況。現在の市況を見ても買いを支える要因が乏しく、これから年末に向けて一層の低下も予想される。
　また成約単価の下落傾向も継続しているが、ここに来て相場の下落要因に加えて高単価帯の取引の鈍さも影響してきている。

　その一方で出品台数は増加が一段落した状況。これは震災後の新車減産とその回復による中古車の発生回復効果が一段落したことによるもの。そうしたところでまたタイの洪水が発生し自動車・部品メーカーの操業が停止し、供給の不安要因に。しかし比較的短期間の操業停止で済む事業所が多く、影響は震災に比すれば限定的となる見通し。
　今後は中古車の新規発生と供給は、市場体力や消費動向そのものにかかってきているといえる。

　その意味で本年は震災などの災害で大きく左右されてきた市場もようやく本来の需要そのもので動く局面に来たと言える。
　この年末のモーターショーとそれに続く各社の新型車展開、またこれを受けて中古車では国内小売、そして輸出といかに新しいマーケットを創出していけるかが、第4四半期の基調の鍵となりそうだ。

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