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車買取・販売大手のカーチスは来年創業35年を迎える。国内に買取店が29店舗(スタッフ約100名)、販売店が6店舗(スタッフ約50名)の体制で顧客との接点を持つ。何より大切なのは、「社員とお客様の満足」と話す代表取締役社長に就任した山田貴宏氏に聞いた。(近藤厚志)
【戦略について】
「あくまで買取と販売が基本となります。生涯顧客を掲げており、いかにお客様と永いお付き合いができるかを中心に戦略を立てています。敢えて販売台数の目標は立てないようにしています。販売台数は結果であって、やるべきことをやっていれば、おのずと結果はついてくるというのが持論です。ですから社員には、今月は何台売りましょうではなく「予定をつくりましょう」と話しています。大切なのは「来店予約」をとりつけることになると思います。どうしたら来店していただけるのか、その予定をどうつくっていくのか、組み立てていくのかが重要です。コロナ禍ではありますが、クルマは必需品であり、買い替えニーズは常にあります。来店いただければ自ずと販売、成約につながる。天候によっても人の動き、流れも変わります。予定を入れる。お客様との予定をつくる。これには準備が必要になります。件数の目標があるとすれば、来店数やその準備に必要な電話の本数などになると思います。一か月後や一年後でもいいのです。先々の予定をいかに立てていくかに重きを置いています。クルマを売るのは昔ながらの営業力ではありません。いまは「準備力」、「予定力」と言えると思います。新卒の女性が全社で販売トップ10に入りました。準備と予定の入れ方がきめ細かいので結果がついてきています」。
【就任後3か月が経過しました】
「お陰様で実績は順調に推移しています。予定を立てる、準備をすることによって、お客様からの紹介比率が格段に上がりました。それに伴い来店数も増えています。リピーターの来店予約、車検の入庫率は順調ですが、コロナ禍、都市部では、なかなか感染が収束しないということもあり、純新規のお客様は減少傾向です。ここは原点に返り、Webマーケティングを行いながら地道な活動を展開する考えです。本部の仕事はいかに現場に送客をするかということですので、Webメディアには期待もしていますし、データを分析しながらを戦略を立てていきたい」。
【課題・今後について】
「新店ができていない。既存店だけの勝負では100%の維持になってしまいます。成長するにはやはり出店が必要です。そのためには優秀な人材が必要になります。今後はサービス工場などの設備も重要です。買取や販売のみではなく、サービス収益の確保も重点課題となります。カーチスは、およそ国内業販が2割、小売4割、AA4割ですが、小売りの比率を上げていきたい。ここを強化できれば買取にもつながり好循環が期待できます。リースやカーシェアなどユーザーニーズの多様性に対応する必要もありますが、最も重要なのは、「社員とお客様の満足を大切にする」ということになります。ここを第一に考えないと何をするにも上手くいかないでしょう」。
【プロフィール】
山田貴宏(やまだ たかひろ)福井県出身。昭和47年2月生まれの49歳。大学卒業後、平成6年新車ディーラー入社、異業種(ゼネコン)を経験後、同15年カーチス入社、南港店、エリア長、グループ長、本社ではプライシングセンターなどを歴任し、取締役兼営業本部本部長、令和3年3月カーチス代表取締役社長就任。趣味は釣り。
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