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【連載コラム】File04自動車会社の働き方改革

  • 社会保険労務士 本田淳也氏 社会保険労務士 本田淳也氏

やりがいを感じられる会社へ

 従業員がいつも入れ替わっている会社とそうでない会社があります。よく後者を目指しているがなかなか成果が出ないといった声も聞こえてきますが、同じ業種でも、離職率に大きな差が出るのはなぜなのでしょうか。

■退職理由のトップ3
退職に関する複数のアンケートをみると、従業員が退職する理由は「給与」、「労働時間」、「休日」が上位を占めます。なるべく短い労働時間で少しでも多くの給与をもらいたいという表れでしょう。ですので、この3つの労働条件を向上すれば退職者は減少する、ということになります。ただ私の印象では、離職理由はひとつではなく複数重なっている場合、またそれ以外の理由で退職する方も多いように感じます。よくあるのが「人間関係」。いくら給与が高くても、毎日通う職場の風通しが悪ければ、精神的に辛く、非常に強い離職理由となります。「嫌いな人と会わないようにするには辞めるしかない」といった意識が働き、逃げるように退職する方もいます。ある程度の従業員数になれば合わない人も出てくるものですが、何でも話せる職場の雰囲気や頼りになる上司がいることにより、退職にまで至らないケースも数多くあります。

■仕事の楽しさを感じるか
もうひとつ離職理由になるのと同時にモチベーションにも関係してくるのが、「やりがい」です。毎日同じような作業の繰り返しにどれほど「楽しさ」を感じるでしょうか。昔なら「仕事だから我慢してやる」が当たり前でしたが、20代~30代の若者には通用しにくくなっているように感じます。つまらないから辞めたという若者もよく目にします。
そこで全世代に通用するやりがいを紹介します。それは「お客さんの感謝の声を届ける」こと。生活に欠かせない自動車を扱うクルマ屋さんだからこそ、納車時を中心に多くの感謝の声があると思います。それを間接的でもいいので、整備士に、板金工に、塗装工に、洗車スタッフに伝えましょう。自分の仕事を褒められると嬉しいものですし、なんのために仕事をしているのかも明確になります。20代の新人で仕事幅が限定される場合は、上司が積極的に良い所を褒めてあげるといいでしょう。従業員が定着し、なおかつモチベーションが高い会社は得てして業績も良いもの。経営者の意識が問われる時代に入っています。


【筆者プロフィール】
社会保険労務士 本田淳也
青森県深浦町生まれ。北海道自動車短大を卒業後、二級整備士を取得しディーラーにメカニックとして勤務。その経験を活かし四駆専門誌で数多くの記事を執筆。帰郷後、青森市に本田社会保険労務士事務所を開業。著書「自動車整備業の経営と労務管理」(日本法令)。




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