電気自動車普及協議会(APEV・東京都新宿区)は4月27日、コンバージョンEV(改造電気自動車)のガイドラインを制定、発表した。
「ガソリン自動車からエンジンや燃料タンクを取り外して、モーターと電池を取り付ける改造型電気自動車」(以下「EVコンバージョン」)についてはこれまで明確な安全性基準が存在しなかった。高まりつつある社会的要請や市場拡大を見据え、国交省関東運輸局、自動車検査独立行政法人、軽自動車検査協会東京主管事務所などの所轄官庁、とAPEV会員各社、作業部会等で昨年7月よりガイドライン作成に向け、協議を重ねてきていた。
本ガイドラインでは以下の項目に対する対策の観点から技術的課題を洗い出し、対応する技術的要件を取りまとめられている。
1)感電から人を守る対策
・客室内部の高電圧部は針のような細いものでも触れられないように覆うこと
・客室等以外の高電圧部は指などで直接触れられないように覆うこと
・高電圧部の電気配線は橙色にすること
・感電保護のための警告表示をすること
・バッテリは衝突等から保護できるように車の端から一定距離以上離して搭載すること
・バッテリの搭載は振動・衝撃に耐えられる強度を有すること
・サービスプラグを備えられない場合には、工具を使わずに高電圧を遮断できるサーキットブレーカーを備えること etc.
2)電気的なトラブルで火災を起こさない対策
・モーターやアクセレレーターなどの動力回路を構成する部品は防水対策が施されていること
・水素ガスを発生する開放式バッテリは、ガス溜まりを起こさないように適切に喚起する構造であること etc.
3)強度を確保する対策
・モーターとトランスミッションの結合は十分な強度と精度を有する金属プレートで結合すること
・モーターの振動等により破損することのないよう十分な強度をもって取り付けること
・モーターの最大トルクは、動力伝達装置の強度が確保される範囲内であること etc.
4)走行性能を確保する対策
・スピードコントローラ等の以上を警報すること
・スピードコントローラ等の異常時フェールセーフに配慮されていること
・残量計を設置すること
・二重アクセルリターンスプリングを設置すること etc.
5)走行の信頼性を確保する対策
・必要となる出力以上のモーターを設置すること
・車両重量、重量バランスはベース車の状態を維持すること etc.
6)誤操作による急発進等を防止する対策
・スタンバイ状態又は走行可能状態であることを表示すること
・後退の速度は適切に抑制されていること etc.
7)制動性能を確保する対策
・電動負圧ポンプを設置するなど、ベース車のオリジナル相当のブレーキアシストを確保すること
・電動負圧ポンプが失陥した場合には警告すること etc.
なお、上記詳細についてはAPEVウェブサイト(http://www.apev.jp/guide/pdf/guideline20110427.pdf)で参照することができる。
関東運輸局では今後、管内運輸支局・自動車検査登録事務所、自動車検査独立行政法人関東検査部、軽自動車検査協会東京主管事務所とも連携し本ガイドランをAPEV会員のみならずコンバージョンEV関係者に広く周知、また、本ガイドラインを活用し技術指導を充実、また技術進歩などの実態の把握に努め、更なる安全対策の検討を進める意向。
本ガイドラインは国土交通本省にも報告され、今後全国において活用が進められる。また国土交通本省でもこのガイドラインを踏まえ、安全基準の改正など必要な措置を講じるとしている。
「ガソリン自動車からエンジンや燃料タンクを取り外して、モーターと電池を取り付ける改造型電気自動車」(以下「EVコンバージョン」)についてはこれまで明確な安全性基準が存在しなかった。高まりつつある社会的要請や市場拡大を見据え、国交省関東運輸局、自動車検査独立行政法人、軽自動車検査協会東京主管事務所などの所轄官庁、とAPEV会員各社、作業部会等で昨年7月よりガイドライン作成に向け、協議を重ねてきていた。
本ガイドラインでは以下の項目に対する対策の観点から技術的課題を洗い出し、対応する技術的要件を取りまとめられている。
1)感電から人を守る対策
・客室内部の高電圧部は針のような細いものでも触れられないように覆うこと
・客室等以外の高電圧部は指などで直接触れられないように覆うこと
・高電圧部の電気配線は橙色にすること
・感電保護のための警告表示をすること
・バッテリは衝突等から保護できるように車の端から一定距離以上離して搭載すること
・バッテリの搭載は振動・衝撃に耐えられる強度を有すること
・サービスプラグを備えられない場合には、工具を使わずに高電圧を遮断できるサーキットブレーカーを備えること etc.
2)電気的なトラブルで火災を起こさない対策
・モーターやアクセレレーターなどの動力回路を構成する部品は防水対策が施されていること
・水素ガスを発生する開放式バッテリは、ガス溜まりを起こさないように適切に喚起する構造であること etc.
3)強度を確保する対策
・モーターとトランスミッションの結合は十分な強度と精度を有する金属プレートで結合すること
・モーターの振動等により破損することのないよう十分な強度をもって取り付けること
・モーターの最大トルクは、動力伝達装置の強度が確保される範囲内であること etc.
4)走行性能を確保する対策
・スピードコントローラ等の以上を警報すること
・スピードコントローラ等の異常時フェールセーフに配慮されていること
・残量計を設置すること
・二重アクセルリターンスプリングを設置すること etc.
5)走行の信頼性を確保する対策
・必要となる出力以上のモーターを設置すること
・車両重量、重量バランスはベース車の状態を維持すること etc.
6)誤操作による急発進等を防止する対策
・スタンバイ状態又は走行可能状態であることを表示すること
・後退の速度は適切に抑制されていること etc.
7)制動性能を確保する対策
・電動負圧ポンプを設置するなど、ベース車のオリジナル相当のブレーキアシストを確保すること
・電動負圧ポンプが失陥した場合には警告すること etc.
なお、上記詳細についてはAPEVウェブサイト(http://www.apev.jp/guide/pdf/guideline20110427.pdf)で参照することができる。
関東運輸局では今後、管内運輸支局・自動車検査登録事務所、自動車検査独立行政法人関東検査部、軽自動車検査協会東京主管事務所とも連携し本ガイドランをAPEV会員のみならずコンバージョンEV関係者に広く周知、また、本ガイドラインを活用し技術指導を充実、また技術進歩などの実態の把握に努め、更なる安全対策の検討を進める意向。
本ガイドラインは国土交通本省にも報告され、今後全国において活用が進められる。また国土交通本省でもこのガイドラインを踏まえ、安全基準の改正など必要な措置を講じるとしている。