日本鉄リサイクル工業会
市況は高値圏で推移
日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は10月1日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。9月の国内鉄スクラップ相場は強基調で月末を迎えた。夏季減産期を経た電炉メーカーの旺盛な生産と高水準の船積み、三連休が連続した暦の影響で国内需給は全国的に引き締まった。特に関西が騰勢を強め、月末時点で同地区のH2炉前価格は3万6000~3万7500円と前月末比1500~2000円上昇している。一方、関東では上旬に高値修正の値下げがあったものの、中旬には早くも底打ちし、同ほぼ横ばいの3万6500~3万7500円を回復して月末を迎えている。
海外では通貨安の影響で8月に急落したトルコ向け欧米スクラップ相場が、HMSで$320(CFR)レベルへと前月比$20程度値を戻した。ただ、日本産スクラップは引き続き国際的な割高感が指摘され、韓国やベトナムなど主要輸出先からの引き合いが盛り上がりを欠いているため新規輸出商談は難航している。月中のH2輸出成約価格は3万5500円(FOB)程度と報告され、国内市況より安値にとどまっている。
10月も国内では堅調な需要が見込まれ、市況は高値圏で推移するとの見方が多い。半面、「国内高・輸出安」の構図が残るとみられ、米国と中国の貿易摩擦など外部動向の影響を懸念する声も増えている。
海外では通貨安の影響で8月に急落したトルコ向け欧米スクラップ相場が、HMSで$320(CFR)レベルへと前月比$20程度値を戻した。ただ、日本産スクラップは引き続き国際的な割高感が指摘され、韓国やベトナムなど主要輸出先からの引き合いが盛り上がりを欠いているため新規輸出商談は難航している。月中のH2輸出成約価格は3万5500円(FOB)程度と報告され、国内市況より安値にとどまっている。
10月も国内では堅調な需要が見込まれ、市況は高値圏で推移するとの見方が多い。半面、「国内高・輸出安」の構図が残るとみられ、米国と中国の貿易摩擦など外部動向の影響を懸念する声も増えている。