ジャッジメント
車内に消火剤が撒かれる・・・かつては盗難された車両に“指紋消し”目的で使用されることが多い印象でした。しかし車載用の小型消火器が市販されるようになった現在、本来の目的で使用され、その痕跡が残る車両にも遭遇するようになりました。
●火災の原因は多様化
現在、多くの内装部品が難燃化されているとは言え、その火災原因が減少したわけではありません。
これまでのたばこ、電子部品の故障に加えて車内の高温化による可燃物の爆発、アウトドアブームにより車内調理での出火も増加傾向にあります。
画像①は、実際に火災を起こしたキャンピングカーの車内。後部ベンチシートが火元とみられますが、その周辺は煤だらけになっていました。
難燃化により延焼は防ぐことはできますが、煤による被害(汚れ、変色、臭い)を防ぐことは大変困難。
こうした車内一部延焼の場合、ボディへの直接被害は防げているので、損傷部品の交換により修理をすることは可能。
しかし、消火剤が撒かれた場合、その難易度はさらに高くなります。
●車内中に拡散される消火剤
画像②は、消火剤が撒かれた車内です。ピンク色の消火剤が車内全体を覆っているのが確認できます。
消火剤の主成分は弱酸性のものが多く、金属部品に付着すると錆を誘発させてしまいます。
部分的な付着ならともかく、画像②のように車内全体に撒かれてしまうと、その除去作業に多くの時間を費やさなければなりません。
さらに消火剤は、わずかな隙間から奥へと入り込み、ナビ・オーディオをはじめとする電子装備へと被害を及ぼしていきます。
ルームクリーニングのような外観的な復元と比べ、内部の分解清掃も考慮すると、完全な除去は難しいと推察できます。
●車両チェックの際にできること
基本的にルームクリーニングや部品交換修理後の車輛において【火災】【消火剤散布】を疑えるポイントはさほど多くありません。
とは言え、前述のとおり完全除去も難しいことから【隅々まで侵入付着した煤・消火剤】が発見への手掛かりとなります。
画像③④は、画像②と同じ車両ですが、ドアの部品に付着した消火剤を確認することができます。。
画像⑤は、シートベルトを引き出した際、根元に拭き残された煤を確認することができました。
発見難易度は【冠水車修理】と同様、
『どれだけ手間・費用をかけたか?』
によって比例します。
少しでも疑うようであれば、普段目に入らないような場所を覗き込んでみることをお勧めします。
●火災の原因は多様化
現在、多くの内装部品が難燃化されているとは言え、その火災原因が減少したわけではありません。
これまでのたばこ、電子部品の故障に加えて車内の高温化による可燃物の爆発、アウトドアブームにより車内調理での出火も増加傾向にあります。
画像①は、実際に火災を起こしたキャンピングカーの車内。後部ベンチシートが火元とみられますが、その周辺は煤だらけになっていました。
難燃化により延焼は防ぐことはできますが、煤による被害(汚れ、変色、臭い)を防ぐことは大変困難。
こうした車内一部延焼の場合、ボディへの直接被害は防げているので、損傷部品の交換により修理をすることは可能。
しかし、消火剤が撒かれた場合、その難易度はさらに高くなります。
●車内中に拡散される消火剤
画像②は、消火剤が撒かれた車内です。ピンク色の消火剤が車内全体を覆っているのが確認できます。
消火剤の主成分は弱酸性のものが多く、金属部品に付着すると錆を誘発させてしまいます。
部分的な付着ならともかく、画像②のように車内全体に撒かれてしまうと、その除去作業に多くの時間を費やさなければなりません。
さらに消火剤は、わずかな隙間から奥へと入り込み、ナビ・オーディオをはじめとする電子装備へと被害を及ぼしていきます。
ルームクリーニングのような外観的な復元と比べ、内部の分解清掃も考慮すると、完全な除去は難しいと推察できます。
●車両チェックの際にできること
基本的にルームクリーニングや部品交換修理後の車輛において【火災】【消火剤散布】を疑えるポイントはさほど多くありません。
とは言え、前述のとおり完全除去も難しいことから【隅々まで侵入付着した煤・消火剤】が発見への手掛かりとなります。
画像③④は、画像②と同じ車両ですが、ドアの部品に付着した消火剤を確認することができます。。
画像⑤は、シートベルトを引き出した際、根元に拭き残された煤を確認することができました。
発見難易度は【冠水車修理】と同様、
『どれだけ手間・費用をかけたか?』
によって比例します。
少しでも疑うようであれば、普段目に入らないような場所を覗き込んでみることをお勧めします。