【２０２１年年頭所感】全国軽自動車協会連合会　会長　堀井仁/全国軽自動車協会連合会

【２０２１年年頭所感】全国軽自動車協会連合会　会長　堀井仁

2021年01月01日

印刷

暮らしに寄り添い、社会に貢献する「日本の原動力、軽自動車。」 ―地方・女性・高齢者―

会社名：全国軽自動車協会連合会

全国軽自動車協会連合会　会長　堀井仁

拡大

　令和３年の新年を迎えるに当たり、謹んでご挨拶申し上げます。

　昨年は世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受け、海外部品の調達の滞りに起因する工場生産の停止や緊急事態宣言下の外出自粛によるお客様の来店の減少などが影響し、５月には対前年同月比マイナス52.7％となり軽自動車の新車販売統計史上最大の落ち込みを記録するなど、前半はコロナ禍が軽自動車市場を直撃しました。後半に入り、お客様の来店も徐々に戻り、工場生産の安定化に伴って販売台数は回復傾向が見えてきたものの、令和２年の軽自動車新車販売台数は前年を大きく下回る結果となりました。10月以降、前年同月を上回る水準で推移していることもあり、本年も皆様の協力を得て、是非とも前年を上回る販売を期待したいところであります。

　一方、昨年の二輪車販売は、コロナ禍の影響を受けながらも、小型二輪車・軽二輪車の好調もあり、前年並みの販売台数（原動機付自転車出荷台数を含む。）を確保できました。今年も厳しい販売状況が想定されますが、引き続き二輪車の着実な普及に向けて努力してまいります。

　昨年は税制改正要望として「軽自動車及び二輪車のユーザーに対する更なる税負担増に反対」を最重点要望としつつ、エコカー減税等の期限切れ案件の延長を訴えるとともに、予算要望として「サポカー補助金の延長・拡充」を掲げ、中央・地方が一丸となって要望活動を実施致しました。その結果、令和３年度税制改正においては、軽自動車や二輪車のユーザーに負担増を求められることなく決着し、エコカー減税や環境性能割の軽減措置が延長となり、また経済対策としてサポカー補助金制度の繰越延長が決定したことは、現下の厳しい経済情勢を鑑み、軽自動車や二輪車のユーザーに配慮いただいたものと受け止めています。本年も引き続き、「軽自動車の役割や貢献」に対する関係者の理解を深めていただけるよう努力してまいります。

　さて、軽自動車は、使いやすく環境にやさしい経済的な乗り物として、多くの人の日常生活を支えております。軽乗用車ユーザー３人のうち２人は女性です。とりわけ、女性軽乗用車ユーザーは就業率が高い傾向があり、軽自動車が女性の社会進出を支えています。また、軽自動車ユーザーは60歳以上が４割を占め、主に買物や通院に利用しています。さらに、公共交通機関が利用しにくい地方ほど軽自動車の保有率は高く、まさに地方の活力を担う交通基盤として「日常生活の足」となっています。他方、軽トラックの荷台を店先として販売する「軽トラ市」は、全国100ヶ所以上の地域で開催され、話題性のある地域イベントとして定着し、地方の活性化にも貢献しています。

　このように軽自動車は、女性の活躍、高齢者の移動手段、地方の活性化に貢献している他、農業や配送などで幅広く利用され、「日本の原動力」として活躍していること、また省資源であり燃費が良いことから地球環境保全にも寄与していることなどを広く国民の皆様に知っていただくことにより、軽自動車の着実な普及を図ってまいりたいと考えております。

　一方で、高齢者を含む交通事故防止対策や被害軽減対策は急務となっています。官民を上げて「安全運転サポート車」の普及・啓発に取り組んでいる中、搭載車種の拡大や業界や販売会社による体験試乗などの取り組みの成果もあり、軽自動車も衝突被害軽減ブレーキを中心に安全運転サポート機能搭載車種の普及が進んでおり、その装着車の販売比率は伸び続けています。

　当連合会では、基幹事業である流通確認業務、検査情報提供業務、軽自動車検査協力業務等の適切な実施に引続き取り組んでまいります。また、一昨年から導入された軽OSS（継続検査）の利用をさらに促進するとともに、軽自動車の理解促進活動や二輪車の自主リサイクルシステムを着実に実施してまいります。

　年頭に当たり、改めて関係各位の益々のご発展を祈念致しますとともに、本年もより一層のご指導とご協力をお願い申し上げ、新春のご挨拶と致します。

前の記事次の記事

[PR]トレンドウォッチ

ピックアップニュース

写真ニュース


あいさつに立つ東馬取締役オー…	あいさつに立つ斉藤社長	高木社長があいさつを述べた		取引１台賞でココテラスの丘「…		柏原新社長から「より信頼され…	往年の名車が集まる	あいさつに立つ北口社長	会場前に特別車両を展示