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【2019年の検査現場を振り返る】数字で見る修復歴車の実態①

 査定検査の現場において2019年最大のトピックは、日本自動車査定協会をはじめとする中古車取り扱い機関で用いられている『修復歴判定基準』が4月に改訂されたことです。これは車体構造の進化に伴い、従来の基準では判定が難しい事象に対処するもので、内容改訂・加筆が多岐に渡って行われました。

 その改定内容の中でも、修復歴判定に大きく影響を与えるのが、①フロントクロスメンバーの定義改訂、②小さな損傷のサイズ改訂といえます。

 ①のフロントクロスメンバーについては『左右サイドメンバーと直接溶接接合されているもの(間接接合は除く)』となったことで、該当部位のある対象車種が大幅に減少しました。

 ②の小さな損傷のサイズ変更については『500円玉サイズ』から『カードサイズ』に拡大されたことで、修復歴判定となる該当車両がこちらも減少しました。 つまりこの基準改定によって、修復歴車の数が減少することが見込まれたわけですが、実際はどうだったのでしょうか? 弊社の検査データ(改定後から12月末時点まで)を用いて検証してみたいと思います。

【2018年のデータとの比較】
 およそ一年前に本紙(第724号)において『2018年修復歴遭遇率上位10モデル』をご紹介したのですが、これらモデルの2019年データを並べてみたのが表Aとなります。

 結果は、全てのモデルで修復歴遭遇率の数値が減少していたことが確認されました。
 特に2位のホンダ・フィット(GE系)は15%前後の大幅減少となりました。検査に携わる方であればご存知の方も多いのですが、GE系フィットはフロントクロスメンバー(旧定義時)が損傷しやすい構造となっています。

 これが今回の改訂でフロントクロスメンバー扱いから外れたこと、そして小さな損傷のサイズが拡大されたことで修復歴基準に抵触する車両が減少したと推察されます。
 
 フィットとプラットフォームを共有している9位のインサイト(ZE2/3系)も同じ理由で大幅に数値が減少しているとみられます。いっぽうフロントクロスメンバーの定義改訂の影響を受けなかった(取扱いに変更がなかった)モデルについては、減少の割合が小さかったことが読み取れます。

 今回は2018年のランキング上位モデルで比較してみましたが、次回は新たな条件で抽出した最新のランキングをみていきます(次号へ続く)。

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