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【連載コラム】File06自動車会社の働き方改革

目に見えない働き方改革

 今年に入ってから働き方改革について多くの質問や相談をいただいています。そのほとんどが働き方改革関連法や従業員の働き方の見直しなど直接的なものですが、つい先日、間接的でも離職率やモチベーションに影響を及ぼすと感じる出来事を経験しました。

■本音で紹介できる会社か
 施設を運営する顧問先の責任者から「利用者への食事に使う野菜食材の業者さんを見直したい」と相談があったため、知り合いの飲食店経営者数名に聞いたところ、みんな「A青果店がいいよ」という返答。B青果店やC青果店と取り引きしたこともあるけど、配達対応が誠実、不作で相場変動があっても価格が良心的、安心して任せられると口を揃えます。後日お会いしたA青果店の経営者は、「創業以来何十年もお客さんとの信用をもっとも大事にしてきました。それだけは自慢です」という。みんながお勧めする理由が良く分かりました。商売には信用が大事・・・頭では理解していても、売上が少ないと目先の利益を優先したり、これくらいならバレないだろうと対応してしまうこともあるでしょう。ですが、ユーザー本位で考えたとき果たして適切な対応といえるでしょうか。拙著「自動車整備業の経営と労務管理」でも、「なにより信用が大事」と事例を交えて紹介しましたが、皆さんの会社は「第三者が本音で紹介できるクルマ屋さん」になっているでしょうか。高い買い物、定期的な付き合いが必要となる業界だからこそ、もっとも欠かせない要素といえます。

■自慢できる会社か
 昨今の従業員は会社や経営者をよく見ています。取引先や労働者に対する考え方、売上の作り方、その能力や性格を自分なりに感じ取り、合わなければ退職する人も少なくありません。目先の利益のみだけではなく、適切な価格、ユーザーや取引先を思いやる対応、ときには損得を無視して動いてくれる頼もしい会社は、従業員の離職率が低いうえモチベーションが高いように感じます。そこには自慢の会社で働いているという「自負」が存在するのでしょう。社長の経営方針も働き方改革のひとつのようです。

【筆者プロフィール】
社会保険労務士・自動車整備コンサルタント 本田淳也
青森県深浦町生まれ。北海道自動車短大を卒業後、ディーラーにメカニックとして勤務。その経験を活かし四駆専門誌で数多くの記事を執筆。帰郷後、本田社会保険労務士事務所を開業。モットーは「仕事をもっと、おもしろく。」著書「自動車整備業の経営と労務管理」(日本法令)。

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