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【車両見極めのポイント】リベット装着パネルが交換されていたら?・・・その評価は?

株式会社ジャッジメント 取締役 橋本剛

 近年アルミ素材をボディパネルに採用する車が増えています。骨格部位を含むボディ全体に採用されている『オールアルミ・ボディ』もあれば、フレームや外板の一部にのみ採用する『マルチマテリアル・ボディ』といったケースも見られます。
 
【アルミ素材導入のメリット】
 通常の自動車用鋼板と比べて高価なアルミ素材を採用するメリットは、ズバリ『軽量化』です。モデルチェンジするたびにサイズが大きくなる現在のボディ事情を考えると、軽量化は避けて通ることができません。とは言え、アルミ素材はコスト増に直結。そこで各モデルとも『軽量化』『燃費性能』『運動性能』、どこを重視するかで、その採用範囲が異なってくるわけです。

【査定検査の視点から見た疑問】
 アルミ製部位は熱伝導率が高い為、通常自動車用鋼板に使われる『スポット溶接』だと理想的なナゲット(溶接跡)を作るのが難しくなります。そこで品質管理もしやすく、接合強度を高める手段として採用されているのがリベットを用いた接合(機械接合)です。この機械接合とは、『ボルト・ナット・ねじ』による接合も含まれます。すると、ひとつ疑問が浮かんできます。『リベット接合された骨格部位は、ボルト留めされた場合と同様、修復歴判定における【骨格部位】として扱わないのか?』という点です。骨格部位がマルチマテリアル化されているモデルが少数だった時代には、問題にもなりませんでしたが、採用されるモデルの増加に伴い、この点を明確にする必要性が出てきたのです。

【今回の改訂で】
 本誌第729号でも報じられていますが、日本自動車査定協会およびその他中古車を取り扱う機関において『修復歴判断基準』が4月1日に改訂されました。その主なる内容については、既報どおりですが、他にも今回のテーマとなっている『リベット接合』について、その取扱い方が明確化されました。 今回新しく定められた【骨格の基本定義】は、次のようになっています。 『骨格は溶接接合されている部位(部分)のみとし、ネジ止め部位(部分)は骨格としない。“溶接”にはリベット止め、接着剤止めで恒久的に取付されているものを含む』 つまり接合方法としてはボルトと同類の『機械接合』ですが、容易に脱着作業ができない点を考慮して『溶接接合』と同類とすることにしたわけです。リベット接合は、評価点や価値に大きく影響する溶接装着部位と同類。且つ採用モデルには、高額な車両が多いので、査定時のチェックは油断ができません。アルミ製部位は、自動車鋼板以上に『交換修理』がされやすいので、使用されているリベットの形状(画像①②)に不自然さがないか?をしっかりとチェックしましょう。 

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