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川崎大輔のアセアン市場まるわかり④

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インドネシアの中古車市場

 インドネシアのローカル中古車ディーラーの車種構成は、販売している中古車の90%以上が日本メーカーとなる中古車ディーラーが全体の7割で、80%以上が日本メーカーとなるとで全体の9割となっている。インドネシアでは日本メーカーが人気で新車シェアが高いというのもあるが、日本車でなければ自動車ローンが通りづらいという点も中古車ディーラーの店頭に日本メーカーが陳列される大きな理由となっている。

 販売ということでは、エンドユーザー向けに自ら小売りを行なっている。一方で卸売りは、ブローカー経由で行われている。「仕入れにはブローカーは利用するが、販売にブローカーを利用するとコミッションが高いため積極的には利用していない」(タンゲランの中古車ディーラー経営者)。ブローカーへのコミッションは1台あたり300万ルピア(日本円で3万円弱)。ほとんどの中古車ディーラーがウェブサイトを小売りに活用している。特に登録台数がナンバー1の大手ウェブサイトOLXが多く使われ、他(ほか)にもMobil123,OTO MARTがインドネシアでは強い。ウォークインの顧客も一定数いるが、突然中古車販売店を訪問するのではなく、ウェブで買いたい車を確認した後に店舗へ実物を見に行く。まだまだ、売り手至上の市場である。販売価格は非表示、中古車店は客を見て販売価格を決める。買い手(ユーザー)は車に詳しくなければボッタクリにあいやすい。ジャカルタ近郊にある中古車ディーラーで、月間で平均7.8 台の販売台数だ。

 仕入れは「ブローカー介在型流通」が基本となっている。つまりブローカーから中古車を仕入れる。昔の日本と一緒でブローカーネットワークの大きさと質が中古車ビジネスの強みとなる。都市から地方へ中古車流通もブローカーの重要な役割となっている。日本が経験した中古車市場の変化の道をインドネシアも辿る可能性が高い。そう考えれば、今の中小企業は良い立ち位置にいるのではないだろうか。2019年に入りこれからの自動車アフター市場の動向に注目の国だ。

<川崎大輔 プロフィール>
大学卒業後、香港の会社に就職しアセアン(香港、タイ、マレーシア、シンガポール)に駐在。その後、大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより自らを「日本とアジアの架け橋代行人」と称し合同会社アセアンプラスコンサルティング にてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。2017年に株式会社アセアンカービジネスキャリアを立ち上げアセアン各国からの外国人整備エンジニアを日本企業へご紹介。アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

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