ニュージーランド政府は、本年3月3日より日本から輸出される中古車のうち、特定車種へのESC（横滑り防止装置）の装着義務付け規制を開始した。

　これにともない、ニュージーランドの中古車輸入協会（IMVIA）デイヴィッド・ビンセン会長、グレーム・マクドナルド氏ら首脳部、また自動車業界のメディアであるオートメディアのリチャード・エドワード社長が来日。案内役であるATL（ニュージーランド政府公認検査会社、オートモーティブテクノロジーズ、本社：東京）とともに日本中古車輸出業協同組合（JUMVEA）やオークネットなど関係団体を訪れ、協力を要請。また輸出業者、輸出検査会社、通関業者などへ対応喚起を呼びかけた。

　今回、規制の対象となったのは、あくまでも＊MCクラス（4WDおよびオフロード車両）に該当する全ての車種だが、ニュージーランド政府は2018年3月には2000CC以上の車種全てが、そして2020年3月からは輸入される全ての中古車を対象にすると発表している。

　IMVIAでは、日本の輸出業者に対して、今回対象となる車種リストを公表し（資料①を参照）、またESC装置の一番簡単な判別方法として、メーターに表示される警告灯を確認して欲しいとしている。（資料②参照）さらにESCの呼称はメーカーによって異なることから、メーカー別の正式名称を一覧にしたリスト（資料③参照）も併せて公表した。

　3月14日、東京ドームホテルで開催された説明会において、挨拶に立ったデイヴィッド・ビンセン会長は『現在、NZに輸入されている中古車の95％は日本からで、その殆どがAAからの仕入れとなっている。我々はWEBサイトを通じて、出品車情報を入手しているが、その検査員報告の中にESCの装着の有無を記載してもらいたい。もしくは出品店のセールスポイントの中に記載してもらってもよい。NZの健全な中古車流通実現のため皆様のご理解とご協力をお願いしたい』と訴えた。

＊MCクラスとは特殊なオフロード機能を搭載する乗客9人未満（運転席を含む）の普通乗用車