ハナテン(大阪市城東区)の米倉晃起社長に、同社の現況や中古車業界の動向などを聞いた。
―新年の小売状況について
「元旦から5日までの小売台数は212台。昨年の203台を上回った。景気に後退感がある中でまずまずの数字だが、鈴鹿営業所の新設や和歌山営業所のリニューアルという大型投資を行った結果としては、やや物足りなく思う」
―今年の小売目標について
「昨年は1万1920台を小売した。今年は年間1万5000台を小売目標に据える」
―新規出店について
「2月中に岐阜市にて買取専門店を直営で出店する。3月5日には、サービス拠点を併設した小売店舗として、福井県に越前営業所のグランドオープンを予定している」
―岐阜市への買取専門店の出店について
「買取台数は月60台に設定し、その大半は出張買取になるものと予想している。また、買取専門店ではあるが、小売販売についても月5台を目標とし、画像販売システムを用いて小売する」
―地方都市に出店を進めている理由は
「大都市と比べ、地方は公共交通機関が発達していないため、生活に車が絶対に必要なことに加え、出店費用や運営費用が比較的低廉。新しい市場の調査や開拓という意味合いも持つ。ただ、地方は新車への支持が強いことに加え、中古車小売においては軽自動車の割合が6割以上を占める。利幅を稼ぐためには、オプシ
ョンの販売や保険加入などの付帯収入確保を徹底する必要がある」
―業界が成長をたどっている段階とは違い、市場が下降線をたどっている中での積極的な投資に不安はないのか
「もちろんリスクはある。しかしリスクを恐れていては業界で生き残ることはできない。市況は大変厳しく、中古車業界においても事業縮小や廃業なども相次いでいるが、そういった状況だからこそ、事業を拡大するチャンスともいえる。顧客や商材を自分たちで集めるという攻めの姿勢を発揮したい。事業において『数は力なり』であり、当社の親会社であるビッグモーターも仙台への新規出店など地方展開を強化しており、グループの総力を結集していずれは全国を広域でカバーすることをも視野に入れている」
―AA部門については
「当会場は昨年10万8135台、前年比108.6%の集荷実績を残すことができた。これは、関西ではHAA神戸に次ぐ第2位の実績。今年は、昨年以上に流通市況が困難な状況となることが予想される中、岐阜市への買取専門店出店や地方への小売店舗の出店によって、買取車や下取車をハナテンAAに供給できる。AAは会員からの出品を募る『待ちのビジネス』であるが、我々は会員からの出品に加え、いわば『自助努力』によって集荷台数を確保するとともに、従来から当会場の特色として評価をいただいている『小売に直結した良質車主体の会場』という点をいっそう強化していく。AA部門においても店舗数と同様に、『数は力なり』と考えている。出品ボリュームが多いから、それに期待して来場していただけるし、外部ネットワークからの参加も増え、落札店の期待にも応えられる。今年も会員にとって役立つ会場運営にまい進する」
―社長就任から6年になる
「就任当初の経営環境と比べると、財務内容も改善し業績も向上、社内のモチベーションも大幅に上がったと実感している。就任当初と最も異なるのは、好決算を続けていることにより、資金調達がしやすくなったこと。就任から10年という節目を迎えるまであと4年。その4年間で財務体質のさらなる強化を図り、経営環境やインフラをいっそう整えたい。中古車業界内のみならず、異業種の成功事例も参考にしながら、業界のため、消費者のため、スタッフとその家族のために、とことんチャレンジしていきたい」
(久保元)
―新年の小売状況について
「元旦から5日までの小売台数は212台。昨年の203台を上回った。景気に後退感がある中でまずまずの数字だが、鈴鹿営業所の新設や和歌山営業所のリニューアルという大型投資を行った結果としては、やや物足りなく思う」
―今年の小売目標について
「昨年は1万1920台を小売した。今年は年間1万5000台を小売目標に据える」
―新規出店について
「2月中に岐阜市にて買取専門店を直営で出店する。3月5日には、サービス拠点を併設した小売店舗として、福井県に越前営業所のグランドオープンを予定している」
―岐阜市への買取専門店の出店について
「買取台数は月60台に設定し、その大半は出張買取になるものと予想している。また、買取専門店ではあるが、小売販売についても月5台を目標とし、画像販売システムを用いて小売する」
―地方都市に出店を進めている理由は
「大都市と比べ、地方は公共交通機関が発達していないため、生活に車が絶対に必要なことに加え、出店費用や運営費用が比較的低廉。新しい市場の調査や開拓という意味合いも持つ。ただ、地方は新車への支持が強いことに加え、中古車小売においては軽自動車の割合が6割以上を占める。利幅を稼ぐためには、オプシ
ョンの販売や保険加入などの付帯収入確保を徹底する必要がある」
―業界が成長をたどっている段階とは違い、市場が下降線をたどっている中での積極的な投資に不安はないのか
「もちろんリスクはある。しかしリスクを恐れていては業界で生き残ることはできない。市況は大変厳しく、中古車業界においても事業縮小や廃業なども相次いでいるが、そういった状況だからこそ、事業を拡大するチャンスともいえる。顧客や商材を自分たちで集めるという攻めの姿勢を発揮したい。事業において『数は力なり』であり、当社の親会社であるビッグモーターも仙台への新規出店など地方展開を強化しており、グループの総力を結集していずれは全国を広域でカバーすることをも視野に入れている」
―AA部門については
「当会場は昨年10万8135台、前年比108.6%の集荷実績を残すことができた。これは、関西ではHAA神戸に次ぐ第2位の実績。今年は、昨年以上に流通市況が困難な状況となることが予想される中、岐阜市への買取専門店出店や地方への小売店舗の出店によって、買取車や下取車をハナテンAAに供給できる。AAは会員からの出品を募る『待ちのビジネス』であるが、我々は会員からの出品に加え、いわば『自助努力』によって集荷台数を確保するとともに、従来から当会場の特色として評価をいただいている『小売に直結した良質車主体の会場』という点をいっそう強化していく。AA部門においても店舗数と同様に、『数は力なり』と考えている。出品ボリュームが多いから、それに期待して来場していただけるし、外部ネットワークからの参加も増え、落札店の期待にも応えられる。今年も会員にとって役立つ会場運営にまい進する」
―社長就任から6年になる
「就任当初の経営環境と比べると、財務内容も改善し業績も向上、社内のモチベーションも大幅に上がったと実感している。就任当初と最も異なるのは、好決算を続けていることにより、資金調達がしやすくなったこと。就任から10年という節目を迎えるまであと4年。その4年間で財務体質のさらなる強化を図り、経営環境やインフラをいっそう整えたい。中古車業界内のみならず、異業種の成功事例も参考にしながら、業界のため、消費者のため、スタッフとその家族のために、とことんチャレンジしていきたい」
(久保元)