グーネット自動車流通

メニュー

【特集】コロナ禍から脱却、盛り上がりを見せるオートアフターマーケットシーン

  •  
  • 東京オートサロン2025には多くの出展社 東京オートサロン2025には多くの出展社
  • 開場前から行列が出来た大阪オートメッセ2025 開場前から行列が出来た大阪オートメッセ2025
  • 自動車メーカーブースにもユーザーの高い関心(東京オートサロン2025) 自動車メーカーブースにもユーザーの高い関心(東京オートサロン2025)
  • お祭り的ムードも特徴の大阪オートメッセ2025 お祭り的ムードも特徴の大阪オートメッセ2025
  • 東京国際カスタムカーコンテスト2025も行われた(東京オートサロン2025) 東京国際カスタムカーコンテスト2025も行われた(東京オートサロン2025)
  • 迫力あふれる展示のエムクライム「クロスロード」 迫力あふれる展示のエムクライム「クロスロード」
  • 多彩な商品ラインアップを訴求(ディクセル) 多彩な商品ラインアップを訴求(ディクセル)
  • 「ACOAT」ブースでは手軽さを訴求 「ACOAT」ブースでは手軽さを訴求
  • 多くの来場者がブースに駆けつけた(ACOATブース) 多くの来場者がブースに駆けつけた(ACOATブース)

~東京オートサロン2025、大阪オートメッセ2025が大きな賑わい~

 2020年1月、新型コロナウイルス感染拡大前に過去最高の来場者数33万6060人を動員した「東京オートサロン(TAS2020」(主催=東京オートサロン事務局)。21年はコロナ禍で中止が余儀なくされ、22年から再開されたものの、22年は12万6869人、23年は17万9434人とコロナ禍の影響で客足が鈍く、低調に推移したが、24年には23万73人と5万人以上動員数を伸ばし、今年1月に行われた「TAS2025」では、25万8406人に来場者数をさらに拡大した。長年TASに関わる業界関係者は「今年は昨年より来場数も多く、購買意欲の高いお客さんが多かったように感じた。コロナ禍も落ち着き、一般のファミリー層やカップル、外国人など、多方面からの来場が見られ、10年前のような勢いのあるイベントの雰囲気だった」と、大きな盛り上がりを体感したという。(室田一茂)

【TAS2025は3日間で25万8406人動員】
 TAS2025は1月10~12日の3日間、千葉市美浜区の幕張メッセで開催した。1983年初開催の「東京エキサイティングカーショー」からスタートしたイベントは87年から現在の「東京オートサロン」の名称で継続開催され、今年で43回目の開催を迎えた。チューニングカー、カスタムカーの祭典として定着し、最近では出展内容も多様性を見せている。スポーツ走行やドレスアップ目的のカスタムだけでなく、アウトドアシーンやライフスタイル、ファッションなど、幅広い出展内容で、イベントは厚みを増している。いわゆる「eスポーツ」やエンターテインメントにも特化したイベントも目白押しで、来場者を楽しませている。

 一方で、国内自動車メーカーの出展も多く、唯一無二の爆発的な集客力や発信力に期待し、新型車の発表の場としても注目を集めている。

【世界三大カスタムカーショーとして大きな存在感】
 グローバルで見ても、米国自動車用品工業会(SEMA)が主催する世界最大規模のアフターパーツ見本市「SEMAショー」やドイツで開催される「エッセンモーターショ―」と並んで、世界三大カスタムカーショーに名前を連ねている。

【「お祭り」的雰囲気の大阪オートメッセも賑わい】
 一方、2月7~9日の3日間、大阪南港のインテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2025」も生憎の大寒波襲来という中だったが、大きな盛り上がりを見せた。来場者数こそ、前年実績を下回ったものの、19万5730人が来場した。「カスタム好きの関西人の集まりで賑やかだった。TASとは違い、『お祭り』的ムードのイベントだった」(業界関係者)という。

【多様化を見せるカスタムカーショーに多くの来場者】
 ~海外からのバイヤーも多く来場し商談の場にも~

 TAS2025では、自動車メーカーから部品・用品メーカーなどが多彩なデモカーを展示、華々しい雰囲気の中で、各社の新商品を披露した。全体で見ると「やはり消耗品は安定的に盛り上がっている印象。消耗品ゆえに3~5年前に新車として登場した車種への需要が見込める時期」(消耗品分野の出展者)という。来場者自体もこうした商品への購買意欲が高く、商品の拡販にダイレクトに影響するイベントだ。最近では、海外からの来場客も多く、部品・用品の見本市として「仕入れ」を目的とした商談機会としても捉えられている。「来場者は今年も外国人の方が増えていて、若年層も増えているように感じる」(業界関係者)という。日本車が東南アジア方面などに多く輸出されていることもこうした流れに少なからず影響しているようにも見える。

 一方で、注目度が増しているのは、カーディテイリング分野かもしれない。カーコーティングやカーラッピングなどのカスタマイズは日本だけでなく、アジア圏に大きな影響力を与えている。個人向けの商品だけでなく、プロユースの商品を訴求する場としても、TASの存在は大きい。主に富裕層に向けたビジネスだが、こうした商材は、自動車販売店にとっては、車販以外の基盤収益の確保という意味でも大きな存在価値を高めている。

 一方で、モータースポーツやカスタマイズといった機能面や内外装へのカスタマイズ需要と合わせて、人気を集めているのが自動車を使ったカーライフの提案かもしれない。「ランクル250やジムニーなどのSUV系の出展が今年も多かった」(業界関係者)とするように、コロナ禍で高まったアウトドアブームなども引き続き、カスタマイズシーンにおいては、存在感を高めている。SUV系車種のカスタマイズはもちろん、本格的なキャンピングカーから軽自動車をベースとした簡易的なキャンピングカー、ルーフラック上に設置するルーフトップテントなどもアウトドアの多様化に合わせて、需要拡大を見せている。

 OAM2025では、TAS2025以上にイベントの多様化が進んでいる印象だ。地元FMラジオ局「FM802」とコラボしたトーク&ライブイベントも来場者を楽しませている。また、今回からの新企画として「こどもビリティPARK」と称したエリアを増設した。主に小学生以下の子どもを対象としたエリアには、3日間で1万7229人が来場したという。また、4月開幕の「大阪・関西万博」のPRなども行われ、カスタムカーショーの枠を超えたエンターテインメントを提供した。

【TAS2025で脚光、注目商品をクローズアップ】
 ~「消耗品」「カスタマイズ」「カーディテイリング」各分野で注目を集める出展者をご紹介~

 「TAS2025」「OAM2025」では、自動車メーカーや部品・用品メーカーをはじめ、幅広い出展者が来場者を楽しませた。スポーツ走行やラグジュアリー、アウトドアなどで多くの魅力的なデモカーなども注目を集めた。各分野で注目を集めた出展者は多い中で、今号では、「消耗品系」「カスタマイズ系」「カーディテイリング系」の3ジャンルで出展者3社をピックアップして紹介していきたい。

【消耗品系】
 消耗品系としては、自動車の走行に関わる各消耗パーツが挙げられるが、今回紹介するのは、ブレーキパーツを手がけるディクセルだ。TASの常連だが、同社が手がけるブレーキパーツはレース走行を意識したものから、街乗りを快適にするものまで幅広い。同社では「ユーザーライクな商品設定(選びやすさ)や海外レースとの協力関係強化、製品タイプの違いや特徴をポイントとした出展内容だった。「ディスクローターが出来るまで」として、製造工程の説明なども行う。以前のように、スポーツ系の商品ばかりが売れない部品メーカーでは、一般ユーザーの敷居を下げ「純正品」から「社外品」による快適性の向上などを訴求する。ブレーキパッド&ディスクローターという限られた商材を扱う中で、ユーザー層の拡大を図るための努力を継続的に行っている。

【カスタマイズ系】
 スポーツやラグジュアリーに特化したカスタマイズが主流を占める中で、存在感を高めているのは、アウトドアに特化したブランドの台頭だ。トヨタ「ハイラックスサーフ」専門店として、SUV車のカスタマイズ全般を手掛けるエムクライムでは今回、ルーフラックやグリルガードといった金属製パーツの新ブランド「クロスロード」を立ち上げ、TASにブース出展した。展示車種はトヨタ「ランドクルーザー250」と三菱「デリカD:5」、「トライトン」、スズキ「ジムニーシエラ」の4台で、存在感あふれるデザインと日本製という安心感から大きな反響があったという。同社では、ルーフトップテント「iキャンパー」の日本総代理店も務めており、こうした商材も駆使して、迫力あふれるカスタムカーを展示した。

【カーディテイリング系】
 カーディテイリング系の台頭もここ数年のオートアフターマーケットの傾向だが、プロユースのカーコーティングやカーラッピングは主に富裕層を対象とした高付加価値商品という印象が高い。一方で、ユーザー向けの商品は、本格的な効果が数千円から手に入るお手頃感も合わさって、カー用品量販店などでは年々販売ボリュームの拡大が見られる。「ACOAT」は今回、ユーザーが手軽に扱うことができる洗車用品やコーティング剤などの販売ブースを展開した。「プロの仕上がり」と「香り」を訴求したACOATシリーズをPRした。ACOATシリーズにはプロユースの商品もラインアップ、業者向けと一般ユーザー向けの両方に対応する。

オークション

企業・団体

店舗情報

ひと

相場・統計

新製品

新車ランキング

中古車ランキング

年頭所感

整備

板金