自動車公正取引協議会（東京都千代田区）は６月１３日、都内のホテルにおいて２０２３年度定時総会及び理事会を開催した。２０２２年度事業報告及び２０２３年度事業計画案などを上程、承認決議された。役員人事では新理事に加藤和夫氏（自販連東京都支部長）、小川隼平氏（輸入組合理事）、井下茂一氏（日本二普協理事・流通環境本部長）が選任された。
　
　２０２２年度の事業では、四輪車関係において「規約に基づく適正表示の一層の促進」、「会員事業者の表示管理体制整備・充実のための支援活動の実施」、「中古車の販売価格(｢支払総額｣)の表示に関する規約･規則の改正及び普及活動の実施」、「冠水車の表示に関する規約改正及び周知活動の実施」、「不当表示の未然防止及び厳正な対処」、「自動運転化技術に関する適正な表示の検討及び普及活動の実施」、「リースやサブスク等の表示に関する改正規約の普及活動の実施」等、消費者にとって分かりやすい表示についての取り組みが報告された。

　２０２３年度事業計画では、中古車の「支払総額」の表示が10月1日より施行されることを受け、施行前には円滑な移行を支援するための活動を実施する。会員事業者､広告関係事業者等を対象とした研修会を開催する。事業者向けには｢支払総額｣の表示に対応した ｢プライスカード作成システム｣をWeb上に公開する。消費者等へは｢中古車の価格が『支払総額』に変わること｣の周知活動を実施する。

　支払総額施行後は、中古車の｢支払総額｣の表示を定着させるための普及活動を実施する。事業者向けには公取協事務取扱所と連携した研修会の開催等を通じた普及活動を行う。消費者へは、公取協会員店は「『支払総額』の表示で安心である｣ことをPRする。｢支払総額｣の表示の定着状況に関する実態を把握し、不当な価格表示及び不適切な販売行為に対する監視･指導の強化と厳正な対処（基準に基づき｢厳重警告｣､｢違約金｣､｢社名公表｣等）を行うこととした。