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令和最新版【査定検査ガイド】⑥下取・買取査定では何をチェックすればよいのか?

 走行距離は、中古車の価値を決めるうえで大変重要な要素です。オドメーター(積算走行距離計)が、かつてのドラム式から電子表示に移り変わった現在、査定時に注意すべき点はどのようなものがあるのでしょうか。

●走行距離確認の重要性 
 皆様もご存じの通り、今でも中古車の車両価値を決めるうえで走行距離を外すことはできません。それは車の使用頻度が『数値で表されている』ことから客観性があり、一般ユーザーにも理解しやすい要素だからです。 走行距離を表示する『オドメーター』がアナログのドラム式だった頃、その数値が改ざんされていなか否かの確認方法は『表示された数字にコマずれがないか?』、『整備記録簿に記載されている点検時距離と整合性が取れているか?』というシンプルなものでした。

●電子表示メーターの登場
 1990年代に入るとオプティトロンメーターのような『自発光式』が普及するようになりましたが、あわせて経年劣化による『ドット抜け』という表示不良を起こす症状も発生するようになりました。若干のドット抜けであれば数値を読むことができますが、ひどいものになると全く読むことができず『走行不明』扱いになる車両もあらわれました(画像①)。 この頃からメーターを交換修理するケースも増えてきたのです。

●業界全体での取り組みは?
 こうしてメーターが電子化されることで、扱える情報量が格段に増加しましたが、『メーター改ざん』という視点でみると、その手法も進化するイタチごっこ状態なので、改ざんが無くなったわけではありません。しかし2000年代に入り、NAK(日本オートオークション協議会)による走行距離管理、そして車検時の距離が車検証に記録される取り組みが始まったことで、その数は激減したといわれます。これにより査定検査時のメーター確認も、以前と比べてだいぶ簡素化が可能となりました。

●多くのデジタル表示から数字を探す
 ところがメーター改ざんに対する不安が減少した反面、新たな問題も出てきています。 それは『数字の読み間違え』。現在販売されているモデルの多くは、メーターパネルが『フル液晶化』となり、ボタン一つで情報を切り替えることが可能です。輸入車ブランドのモデルだと『OD・TRIPボタン』が廃止され、走行距離の数字を表示させるまで苦労させられるケースも増えてきました。こうしたことが要因となり、例①・メンテナンス関連の数字や、EV等の『走行可能距離』を走行距離と勘違いしてしまう(画像②③)。例②・走行距離の単位が『MILE(マイル)』に切り替わっているのに気づかない(画像④)といった失敗事例が報告されるようになってきました。自動車の電子制御化にともない、多くの情報量を扱えるようにもなりましたが、それらを使う私たちの技量も求められているといえるでしょう。


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