メカコミ開発運営責任者の中谷友昭氏に聞く - グーネット自動車流通

2024年4月18日 [木曜日] 赤口 |  西暦元号早見表 西暦元号早見表  |  サイトマップ サイトマップ

メカコミ開発運営責任者の中谷友昭氏に聞く

ひと 2023年04月25日
メーカーの垣根を越え業界の問題解決に挑む
会社名:トヨタ自動車

 トヨタ自動車が2022年6月17日に開始したwebサービス「メカコミ」。メカニック(整備士)とコミュニティーを掛け合わせた造語となっており、文字通り整備機器のマッチングサービスとして買い手と売り手を繋げる今までにない専門性の高いサービスである。整備業界だけでなく自動車関連業界全体から注目を浴びている同サービスについて、開発運営責任者であるカスタマーファースト統括部・中谷友昭氏に業界の動向やサービスの方向性、今後の展開を聞いた。(福井伸幸)

■メカコミのサービス内容とメリットについて
 メカコミは、自動車整備工場で使用する設備や工具等を整備工場間で売買、または中古設備専門業者に買取相談できるサービス。タイヤチェンジャーやアライメントテスター、リフトなどの大型設備から工具などの小物まで幅広く取り扱っている。工具などの小物は直接サイトを経由して整備工場間で取引をすることができ、大型設備については、中古設備の専門業者に買取を依頼する形となる。専門業者は買い取った設備を点検した後、メカコミにて販売を行う。

 メカコミのメリットは複数ある。売買の仲介にメカコミが入り、商品代金を一時的にメカコミが預かる売買システムにより、商品の受け取りが完了した段階で、出品者に入金を行う。これにより、お金に関するトラブルを防止している。また、専門業者が出品する大型設備については、点検済のため品質が安定しているほか、有料となるが、アフターサービスも対応している。

■整備業界におけるリユースの現状
 整備業界のリユースは進んでいない。これまでの商習慣で使用しなくなった設備は捨てるのが当然となっており、リユース品の売買ニーズはあるが、流通する商品が少ない。また、流通している商品の品質についても、廃棄品に近い状態が多く、品質は低く購入者から敬遠されている。また、大型設備については、現状渡しが基本で、使用するにあたって工事が必要な場合が多く、また、保証がない不安の問題もある。 

■トヨタ自動車がリユースを手掛ける理由
 経営者の高齢化による後継者問題や人材不足、投資負担増などで整備業界全体の状況が厳しい中、自動車5団体賀詞交歓会で発表された日本自動車工業会・豊田章男会長の「クルマを走らせる550万人へ」のメッセージに触発をされた。業界のリーダーとして、また、モビリティーカンパニーへの変革に取り組んでいる中、新車販売以外のチャレンジとして取り組んでいく。また、SDGsを基本とした環境に対する配慮も重要である。整備業界のリユースの促進がカーボンニュートラルにつながる社会貢献事業でもある。

■サービス開始までの歩みと今後について
 設備のリユースについてノウハウが豊富ではなく、正解がないサービスを生み出すことに大変苦労をした。現場に幾度となく足を運び、自分で見ていたものを形にしたものが「メカコミ」となった。「メカコミ」は業界のためのサービスと思っている。サービス内容に共感をしてもらい、様々な方に参加してもらうことで、メーカー間の垣根を越えた業界の問題解決につながると信じている。厳しい現状だからこそ、業界全体が手を取りあい、仲間として一体になることが必要である。今後はサイトの活用率を上げるとともに、整備設備機器以外の高齢化問題や人材不足など、業界の共通課題を解決していき、業界に勇気を与えていきたい。

【プロフィール】
中谷友昭(なかたに・ともあき)1982年9月生まれ、和歌山県出身。40歳。2008年大手自動車メーカー入社、操安性能開発、その後国内営業企画に携わる。2019年トヨタ自動車入社、カスタマーファースト統括部・カスタマーファースト戦略室配属。趣味は音楽鑑賞、ランニング。

[PR]トレンドウォッチ

オークション一覧へ


企業・団体一覧へ


整備一覧へ


板金一覧へ


店舗情報一覧へ


コラム一覧へ


相場統計一覧へ


新製品一覧へ


新車ランキング一覧へ


中古車ランキング一覧へ


FC加盟募集 アップル

荒井商事

ASNET

QuickXQuick

週間オークション情報

オークション会場情報へ

成功事例集

バナー広告募集中

グーネット自動車流通へのご意見・ご要望

ひと関連の過去記事を検索する

日  ~  

【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること