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【検査員はここを見る】雹害のチェック

整備 2021年10月25日
会社名:ジャッジメント

 地球温暖化が要因とみられる異常気象が各地で頻発している昨今ですが、氷の粒が落ちてくる『雹(ひょう)』もそのひとつとして挙げられます。 とくに都市部で雹の被害を受ける車両が増えており、査定検査の現場でも注意しなければいけない瑕疵といえるでしょう。

■雹害の特性
 『災害車両』というワードでよく連想される『水害車両』は、エンジンや電装系、また内装部位等、その被害は車両全体に及びます。これに対して雹害車両は、無数のへこみが生じるという『外観上の被害』に限定されます。外観の瑕疵であれば、パネル交換、板金修理を施すことでその機能を復元することができます。とは言え、現実はそう簡単ではありません。雹による被害を受けるのは、主に『受け面』と呼ばれるボンネット、ルーフパネル、そしてトランクです(画像①)。へこみの数が数えられる程度であれば、板金修理やデントリペアによって復元することができます。しかしながら、無数にできてしまったへこみ(画像②)を板金修理するのは現実的ではありません。この場合、ルーフパネルの交換修理が最適となるのですが、皆様ご存じの通りルーフパネルの交換は『修復歴車扱い』となってしまいます。その為、ルーフに交換を要す外装瑕疵がある場合には、評価が下がるだけでなく、査定額にも影響がおよぶのです。

■雹害現状は発見しやすい?
 査定検査の現場において画像②のような被害車両に遭遇した場合、発見することはそう難しくありません。ただこれはあくまでも一例であり、実際にはこれよりも浅く、小さなへこみが無数に残っている場合もあります。目立つ深いへこみは、修理されてしまうケースが多いのでルーフパネルを含む『受け面の修理跡』に注意しなければなりません。それに対して、浅く小さなへこみの場合、見えずらいことから未修理のケースが多く見られます。実際にはこうした『未修理の雹害車両』に遭遇する頻度の方が高いといえるでしょう。発見すには、とにかく『軽微なへこみ群』の見え方を覚えること。パネルに写りこませた景色が、ほんの僅かに『ブレる』瞬間を見逃さないようにする必要がります。今回その状態を一部4K画質で撮影することができたので、ぜひご覧になってください(設定を高画質再生、なるべく大きな画面での鑑賞を推奨します)。

■修理された雹害車両
 雹による大きな被害を受けた車両は、時間の経過とともに『修理済み』の状態へと様変わりしていきます。その中で最も警戒しなければならないのが『ルーフパネル交換』です。前述のとおり修復歴扱いとなってしまうことから、私達のような検査員においては、見落としを極力無くすよう慎重な確認を求められる瑕疵となっています。基本的には、ルーフパネルとそれを接合するルーフメンバーとの接合状態(溶接跡)を確認します。現在売れているミニバンやSUV、コンパクトカーであればリヤゲート開口部からその接合状態を確認することができます(画像③④)。セダン形状であれば、車内側の天張りを少しめくることで、その接合状態を確認することができます(画像⑤)。メルセデスベンツやBMWのような輸入車モデルでは、ルーフモール部分の蓋を開けることで、溶接跡を確認できる場合もあります(画像⑥)。これは既に検査員の確認手順に組み込まれているポイントとなります。それだけ雹害車両が増えている証とも言えます。ぜひ参考にしてみてください。 

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【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること