特定非営利活動法人自動車流通市場研究所（栃木県小山市、中尾聡理事長）は１２月１４日、栃木県小山市で開催された「令和元年 子ども居場所連絡協議会　県南地区ネットワーク会議」にて講演を行った。

　講演は「負の連鎖を断ち切るには子供たちに夢と希望と明確な就業意識を」と題目に行われた。

　講演では中尾理事長より自動車流通市場研究所とは、設立に至る経緯や地域社会が取り組まなければならない喫緊の課題、今後の具体的な活動内容について話がなされた。

　中尾理事長は「機会の均等化を支援していきたい、貧困の連鎖を断ち切るべく支援していきたい」という思いのもと同法人を設立。「海外を訪れた際に、物売りをする子供たちを目にする。この国はどうなるのかと胸を痛め、学校を作って教育支援も考えていた。小山市のロータリークラブに属しており、年１回の大規模な大会があった。支援施設を立ち上げたばかりの話を聞き、衝撃を受けた。この日本にしかも身近に貧困で困った子供がいるなら、まずはそこからと考えた。今までやってきたことが適切なのか考えさせられた。片手間ではなく本腰を入れてやろうと思った」と自身の体験を交え、参加者に思いを伝えた。

　１２月２６日には第一回「自動車業界わくわく体験・見学ツアー」として子供たちがオークネットを訪問。同ツアーでは名刺交換体験、インターネットオークションのブース見学、ＰＯＳ体験、社長室見学が行われた。また、同社のデフアスリート社員との交流も行われた。困難を乗り越えて挑戦する社員の姿を目にし、子供たちも努力し諦めないことの大事さを学ぶ機会となった。

　支援施設の代表挨拶では「子どもたちが素晴らしい人たちと出会う機会をいただき、子供たちは夢を持ち、目標を定め、第一歩を踏み出していくきっかけになると信じている」と話し謝意を表した。

　初めての経験に子供たちは緊張をしていたが、オークネット社員の温かいおもてなしを受け、到着時と同社を後にする時とでは全く違う表情を見せ、子供たちが喜ぶ顔を目にした。

　何よりも子供たちを迎い入れるにあたり、オークネットの方々が意見を出し合い、子供たちが社会を体験する喜びを考えての準備、おもてなしをされたことが、夢と希望を与えるきっかけになると感じた。