国道４号線と国道１２３号線の交差点からほど近い場所に店舗を構える林モータース（栃木県宇都宮市・林剛史社長）。店舗が面している１２３号線は宇都宮市中心部に繋がる幹線道路であり、交通量も多い環境にある。昭和61年に創業以来、地域密着経営に取り組み、お客様から厚い信頼を得ている林社長だが、インターネット上での共有在庫サービスである「ＪＵテントリ」を利用する中で、商圏の広がりも一つの考え方と話す。その林社長にＪＵテントリの特長や利用方法について話を聞いた。（齊藤寛英）

■「安心」にこだわる
　「ＪＵテントリ」に掲載する車は、基本的にオークションで仕入れた車両。ただ「ＪＵテントリ」に掲載する時は、名義変更を終えてからアップしている。他社名義の預かり書類のまま掲載し、万が一証明書の期限が切れたり、不備があると購入店に迷惑を掛けることになる。それに名義変更をすることで、その時点の走行距離など、より正確な情報を伝えることができる。ナンバープレートや走行距離も掲載時には正確且つ最新な情報を伝えることで、売買時の書類手続きも含め、円滑に取引を進めることができる。結果、購入店も安心していただける。もちろんスピード感を持って掲載することも大事だが、この一手間にはこだわりたい。
　ただ、「ＪＵテントリ」に掲載する車両の写真は、オークション出品時のものを使用している。出品票も基本はオークション出品時のものを掲載している。もちろん仕入れ後に鈑金や架修した場合、装備の記入漏れがあった際には、情報の追記をしている。「ＪＵテントリ」は自主検査での掲載ができ、実際に何の問題もなく売買されている話も聞く。ただ、当社としてはオークションに出品することで、第三者の目を通すことになり、購入店にもより安心、信頼してもらえると考えている。

■多くの人が見ている
　「ＪＵテントリ」は主に販売目的で利用している。ただ、お客様が要望する車種や装備、価格が一致する車があれば、当然、「ＪＵテントリ」を仕入の場として使うこともある。
　「ＪＵテントリ」は販売目的での利用が多いが、オークション相場とは異なる価格帯でも売れることもある。価格設定が高い中で売れると、「ＪＵテントリ」はオークション利用者以外の人にも見られていると感じる。この点は、商機が広がり良い点である。また、「ＪＵテントリ」に掲載する際は、店頭小売価格と異なる価格を設定している。「ＪＵテントリ」を利用する人は自動車販売店であり、業販が中心。「ＪＵテントリ」ではワンプライスで販売するつもりで価格設定をしている。より多くの人に見てもらい、販売台数を増やすために、今後は写真掲載枚数も増やしていきたいが、基本的に私自身が掲載を行なっているので時間を割けない点が課題。

■「ＪＵテントリ」で安心
　「ＪＵテントリ」の良い点は、オークション利用者以外の人が見ている点と話したが、加えて全国から問い合わせをいただくことも良い点。地元以外から問い合わせをいただき、思い掛けないエリアで売れる。「ＪＵテントリ」は、時間を選ばないメールで問い合わせを受け付けることができるが、基本は電話で問い合わせ対応をしている。細かいニュアンスや問い合わせの本気度を知る上では、声を聞ける方がわかりやすいため。ただ、地元以外の問い合わせを想定していないため、遠方でも売れるとやはり嬉しい。また、「ＪＵテントリ」は保険にもなる。当社の基本は店舗小売。ただ、全ての車がすぐに売れるわけではない。長期在庫になりそうな場合、「ＪＵテントリ」に掲載することで売れる可能性も広がり、安心する。「ＪＵテントリ」があることで助かる。

■長い付き合いを大切に
　林社長が大切にしているのは「売りっ放しにしない、長く付き合ってもらう」という考え。その為、親切・丁寧な接客を心掛けているという。実際、林社長の取材中にご高齢のお客様がオイル交換で来店したが、お客様の目線の高さに自身の目線を合わせ、聞き取りやすいように時間をかけ、ゆっくりと語りかける姿は、お客様に寄り添う接客であった。もちろんスタッフも林社長と同様の接客対応であり、林社長の言う「親切・丁寧な接客」を目の当たりにすることができた。同社は認証工場も備え、点検・整備も行いうなど、販売以外にもお客様との長い付き合いができる環境を整えている。

■会社情報
社　名：有限会社 林モータース
代表者：林剛史
創　業：昭和61年
住　所：栃木県宇都宮市石井町２５７９−４
電　話：０２８－６１３－３３０１
社員数：６名。
設　備：展示台数約20台（新車５台、中古車15台）、積載車保有の認証工場