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中古車輸出現地レポート(NZ編)

好調続くNZ中古車マーケット

 今年もニュージーランド(以下「NZ」)への輸出実績は非常に好調で、日本の税関統計上でも全体の2位、2017年の輸出台数実績は2017年3月迄で3万4154台である。

 NZ現地の中古車販売店の淘汰はあるものの、中古車販売店の登録事業者数は増えており、それに比例して3月の中古車輸入台数は単月の記録として過去最多の1万4474台となっている。

 以下は、1月、2月、5月とNZ現地に出張した際に得た情報である。

 2015年6月から始まったチャイナショックの影響から未だNZ隣国のオーストラリア経済の低迷が続いており、オーストラリアからNZに戻ってビジネスをする人や、中国・韓国・マレーシア・インドからの移民が増えている影響から内需が拡大している。人気車種の順位は、昨年と大きく変わらずコンパクトカーが上位を占めている。

1. アクセラ
2. スイフト
3. ティーダ
4. フィット
5. デミオ
6. ウィッシュ
7. プリウス
8. ゴルフ
9. アテンザ
10. レガシィ

 売れ筋の年式は2005〜2008年式が中心だが、特にNZで一番人口が多いオークランドでは小売りマーケットの競争が以前にも増して激しく、長年に渡って小売りビジネスを営んでいた業者でも店をたたむ会社もあるほどで、差別化のために年式の新しいものや今まで仕入れなかった車両を仕入れて販売する業者も増えている。

 NZで最も販売力のある小売り業者は、NZの北島と南島に14店舗で運営しており、月間の販売台数は1000台を超えている。オークランドにある本社に商品化センターを設けて、8台のリフトを使って1日に50台を仕上げて各支店にデリバリーしている。在庫回転率も非常に高く、NZに車両が到着してからコンプライアンス(輸入検査)も含めて14日以内で小売りすることを心掛けている。

 NZは中古車輸入販売を取り巻く環境と産業が出来上がっているため、今後も安定して台数が出る予想がされる。当社としては、NZへ中古車を輸出する企業、NZ現地で小売りをする企業ともに、いかにして新規参入企業がマーケットに食い込んでいくかをお手伝いしながら、来年からのオーストラリア市場の動きを見つめていきたい。

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