１９７３年（昭和４８年）１２月に創業、今年で創業５０年を迎える射水自動車（富山県射水市、高長晴雄社長）。同社が位置する射水市は、富山県３番目の都市で、県の中央にあり人口は約９万人、県内を東西に北陸自動車道や国道８号線が走り、主要都市圏へのアクセスに便利なエリアである。新車・中古車販売の他、整備、鈑金、塗装、保険など幅広く手掛け、射水市を地元に根を張り、50年に渡る長期経営が、地域住民からの厚い信頼につながっている。また、北陸自動車道・小杉インターチェンジから約10分の好立地とアクセスは良い。「ＪＵテントリ」は約７年前にスタート。インターネットを使用した車両の売買が広がりをみせているなか、効果的に「ＪＵテントリ」活用している高長社長に運用方法を聞いた。（福井伸幸）　

■ＪＵテントリの活用で販路拡大
　同社は在庫を平均２５台前後保有しているが、「ＪＵテントリ」には、一部未使用車を除いた約半数を登録、小売りと業販どちらでも販売できる体制を整えている。また、「ＪＵテントリ」では、毎月コンスタントに２、３台を販売しており、高長社長は「あくまでも販売のベースは小売りと考えている。ただし、車によっては長期在庫になってしまうこともあり、長期在庫解消の解決策の１つとして『ＪＵテントリ』を導入した。販路を拡大したことで、長期在庫になった場合でも、引き合いが増え、長期在庫の解消とともに販売台数の増加と利益確保につながっている」と話す。

■安心して購入できる環境を整える
　同社は敷地内に指定工場を構えるとともに、鈑金工場と塗装工場もあわせて保有、稼働させている。全スタッフ９名の内、整備関係に５名を充てることで、販売だけでなく、販売後のアフターケアに注力していることが伺える。また、「ＪＵテントリ」に掲載する車両については、一部未使用車を除いて、鈑金、塗装など整備を実施してから掲載している。あわせて、車両の第３者評価である「グー鑑定」を約８年前に導入。鑑定結果は「ＪＵテントリ」に掲載するときの自主検査にも役立てている。掲載写真については、内外装の主要箇所はもちろんのこと、装備品などアピールポイントを中心に掲載。高長社長は「店頭販売はもちろんのこと、現車が見えないｗｅｂだからこそ、安心して取引できる情報と確かな車両が重要だと考えている。できる限り詳細な情報を提供するとともに、きちんと整備した車両だからこそ、安心して取引をしてもらうことができる」としている。

■ＭＯＴＯＲＧＡＴＥとの連携で業務効率向上
　「ＪＵテントリ」の掲載車両データはプロトコーポレーション（名古屋市中区、神谷健司社長）の中古車販売店向けＡＳＰサイト「ＭＯＴＯＲ ＧＡＴＥ」（モーターゲート）と車両データ連携を行なっている。小売り用にモーターゲートに登録した車両データを引用でき、これにより、「ＪＵテントリ」への掲載スピードアップと業務軽減につながっている。

■「ＪＵテントリ」は展示場の増設と同じ
　高長社長は「ＪＵテントリ」のメリットについて、「インターネットを使用してｗｅｂ上に業販用の展示場を作るのと同じ」と話す。「ＪＵテントリ」はｗｅｂ上で、２４時間３６５日、時間や場所にとらわれず販売が可能である。夜間の閉店時、店舗休業日など店舗にいなくても業販用の展示場として稼働することができる。以前より少子高齢化による人口減少によって、自動車業界全体も縮小傾向が取りざたされていた。そのような中、新型コロナウイルス蔓延やロシアによるウクライナ侵攻、半導体不足による新車生産の遅れや物価上昇など状況は一変。「いかにコストを抑え売上を上げるかが大事。展示場を広げ、展示車両を増やせば売り上げを上げることができるが、固定経費増のリスクがある。その点を考慮すると『ＪＵテントリ』はバランスが良く、限られた資源の中で、一定の効果を見込むことができる」と高長社長は考えている。

■より使いやすい仕組みに期待
　「今後も『ＪＵテントリ』は当社の販売において欠かせないと思う。だからこそ、より使いやすい仕組みを構築して欲しい。例えは、ルーフや下廻りの状態を今よりわかりやすくして欲しいなどが挙げられる。今後に期待している」（高長社長）　
　

【店舗情報】
社名＝射水自動車
所在地＝富山県射水市手崎４５２
電話＝０７６６－５５－３５８９