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日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は11月1日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。4月下旬をピークに値下げに転じた国内鉄スクラップ市況は7月にかけて下げ基調が続いた。8月中旬に急反発を見せ、9月上旬は需給タイト感が残ったが中旬以降は強弱が混在する展開になった。
様々な要因で上下を繰り返してきた市況は、10月に入ると記録的な円安と流通量の減少が国内相場を下支えしつつ、比較的穏やかな展開を見せた。10月末のH2炉前価格は、関東が4万9500~50,500、関西が4万9000~5万2000になった。前月末比ほぼ同値か500円程安い。
輸出量は昨年比減少しているが、需要家である韓国、ベトナムの今後の動きに左右される。両国の事情は中国の状況が大きく影響しているが、現在中国では鉄スクラップ、鉄鋼製品ともに強気材料は少ない。中国では不動産不況が長引き、鋼材需要も低迷、鉄スクラップ業者の高値在庫の売り急ぎも出ているとも伝えられている。
一方、カーボンニュートラルで注目される日本の高炉の購入量及び中国の輸入量は大方の予想に反し今年も伸びておらず、将来どのタイミングで増えるのかが注目されている。
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