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日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は3月1日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。1月後半に全国的に底入れした鉄スクラップ市況は、2月に入り上昇基調を強めて月末までに大幅に値上がりしている。関東地区のH2炉前価格は、5万6000~5万7500と前月末比5000円以上上昇し、関西でも(同)4000円アップの5万6500~5万7000となっており、西高東低相場は終焉した。
上昇の要因は、韓国向けを中心とした輸出FOB価格の値上がりであり、2月9日に実施された関東鉄源協同組合の落札価格がFAS5万5800円台とリーマンショック時以来の高値となったことがそれを物語っている。国際市況では、トルコ向け米国産HMS価格もCFR505ドル前後と昨年末から50ドル程度の上昇が認められる。
また、鉄スクラップだけでなく電気代、合金鉄等の副資材価格も上昇していることから、国内では電炉メーカーが製鋼コストアップ分を製品販売価格に転嫁すべく鋼材価格の値上げに尽力中で、ベース丸棒の関東地区での市場価格が10万円台に乗ったとの報道も見られる。
月末を迎え、韓国向け輸出成約価格が反落したほか、ロシアのウクライナ侵攻という地政学的リスクが表面化するなど、鉄スクラップ市場を取り巻く環境は予断を許さない状況のまま3月を迎えている。
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