同時開催の「NCCR2015」も定着し来場客の関心を集めた

拡大
来場者数29万人を集め、賑わいを見せた第9回大阪モーターショー。11月に行った記者発表会では、堀内俊樹実行委員長が「将来を託す子どもたちにクルマがいかに社会に貢献しているかを訴求し、クルマ離れの抑止に対応していきたい」と話したように、単なる地方モーターショーという価値観ではなく、将来のクルマ好きを創り出す意気込みで開催された。今回初めて実施した「小学生以下入場料無料」という試みもこの思いを象徴したものだった。
会場となった大阪南港・インテックス大阪ではさまざまな企画を含めて、1〜5号館、6A、6Bという全7館を使用し、盛りだくさんの内容で来場者を楽しませた。
国産メーカー各社では、日産自動車が自動運転と電気自動車(EV)の将来を示したコンセプトモデル「Nissan IDS コンセプト」や三菱自動車がSUVとEVを併せ持つ新コンセプト「MITSUBISHI eXコンセプト」を披露するなど、自動運転やEV、燃料電池車(FCV)といった将来の自動車社会を予見させるような出展内容が東京モーターショーのダイジェスト版として披露された。
輸入車メーカーの出展では、インポーターによる出展と合わせて、地元ディーラーによる活気溢れる出展にも注目が集まった。メルセデス・ベンツのブースでは、会期初日にメルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長が来場、ジャパンプレミアとして、「C350 e アヴァンギャルド」と一部改良した最高級SUV「G550」を披露する記者発表会を実施した。高級輸入車マーケットが成熟している関西エリアで、新型車を披露、同日から受注を開始した。
また、英マクラーレンが初出展するなど、地元ディーラーによる全面協力により、結果的には東京モーターショーを上回るバラエティー溢れるブランドが出揃った。
大阪ならではの出展内容が関心を集める中、同時開催イベントや特別企画、ステージイベントなども来場客を楽しませた。
同時開催イベントとして定着する「ニッポンクラシックカーラリー2015大阪モーターショーwith御堂筋イルミネーション」では、クラシックカーから最新のスーパーカーまでバラエティーに富んだ車両が約70台参加し、大阪モーターショーが開催されたインテックス大阪前を起点に、大阪各地を巡るツーリングラリーを行った。ラリーのチェックポイントにはジーライオンミュージアムや海遊館、大阪中之島、コーンズ南港サービスセンターなど。
今年6月にオープンした「ジーライオンミュージアム」も3号館に出展、トヨタ「2000GT」など、希少なクラシックカーを展示し、モーターショーに花を添えた。