レポート/台湾でオークション事業を展開する行将企業有限公司が5年振りに日本の中古車マーケット…

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レポート/台湾でオークション事業を展開する行将企業有限公司が5年振りに日本の中古車マーケット視察を実施

企業・団体 2012年12月11日
視察団一行

視察団一行

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 台湾の自動車メーカー(日産&三菱)である裕隆グループで、オークション事業と認定車輛FCビジネスを展開する行将企業有限公司(陳力雄董事長兼総経理)は11月8日、5年振りに日本の中古車マーケットを視察した。

 行将企業は日本のオークションシステムを参考に2001年から台湾初の本格的なオークション事業をスタートさせたこともあり、定期的に日本への視察を実施していたが、2008年のリーマンショックでは、台湾の中古車マーケットも大打撃を受けたため、それ以降はしばらく取りやめていた。しかし、ここ1~2年は緩やかであるものの回復傾向になったことで、今回5年振りに視察を実施することとなった。
今回の視察団は、洪舜彦副総経理を団長とし、6月から9月まで実施されたキャンペーンの上位成績社23社52名と行将スタッフ14名の総勢66名。

 一行はまず、近年、閉塞感のある日本の中古車マーケットの中でもユーザーの利用形態の変化に伴って「使用ビジネス」が拡大し、その中でも急成長を遂げている中古車レンタカーのFCビジネス「ニコニコレンタカー」に注目。このFC本部を運営する株式会社レンタスを訪ねた。
 視察団を迎えたレンタスでは、歓迎セレモニーが行われ、冒頭挨拶に立った坂見鹿郎社長は歓迎の意を述べたあと、『近年、日本経済は総体的に低迷していると言われているが、その厳しい環境の中でもレンタスが運営しているニコニコレンタカーは、わずか4年強で約1千店舗にまで急成長できた。その大きなポイントは、我々が目指したものが、加盟店と株主、そしてレンタスの3社の間でWin-Winの関係が成り立つプラットフォームの構築であったが、時代がその歯車を上手く合致させ、爆発的なスピードをもって成長できたという実感がある』と語り、『本日は非常に短い時間であるが、充実した視察になることを願っている』と結んだ。

 続いて、レンタスの株主であり、全国のガソリンスタンドに中古車ビジネスのコンサル業務を展開するホームネットカーズの江崎眞一社長から挨拶があり、その後、江成和彦常務からニコニコレンタカー事業説明を約40分間に渡って行われた。説明後、10分間の質疑応答の時間が設けられたが、参加者から矢継ぎ早に質問がされ、予定時間をはるかに上回り、興味の高さをうかがわせた。
セレモニーの最後には視察団を代表して洪舜彦団長が、『レンタスの皆様には本日我々視察団を快く受け入れていただき、また詳細な事業説明、さらには遠慮会釈のない質問責めにも、一つひとつ丁寧にお答えいただき、本当に感謝の気持ちで一杯です。有意義な視察を受けさせていただき心より御礼申し上げます』と謝辞を述べた。その後、一行はニコニコレンタカー仲町台店とFC本部のコールセンターを見学した後、次の視察先へと向かった。

 一行が次に訪れたのは、2010年に5層式の巨大屋内展示場にリニューアルされたケーユー本店(東京都町田市)。当日対応にあたったのは、株式会社ケーユーホールディングスのケーユー管理部三村雅久部長。三村部長先導のもと、1階入り口から展示場に入り、エスカレーターで2階に移動、展示車輛の説明を受けた後、エレベーターで5階へ上がり、工場ラインを見学した。その後、会議室において、1972年に中古車販売業でスタートして、国内各新車ディーラーや輸入車正規代理店への事業拡大、また株式上場から現在にいたるまでの沿革と本店の事業概要などの説明を受けた。
 ケーユー本店の視察を終え、洪舜彦団長は『このような素晴らしい展示場を視察させてもらい大変感謝している。このような展示場が存在すると言うことは、日本の中古車マーケットがいかに先進的であるかということを示していると思う。我々も今後台湾で、少しでも近付けるように努力していきたい』と語った。
また参加者の一人である、台北市で大型の中古車展示場を経営する大瑋汽車の郭美恵会長は『エレベータやエスカレーターを備えた5階建ての中古車展示場の存在自体にただただ驚いた。また清潔感と高級感に溢れた店舗レイアウトと、品質に対し透明感のある車輛の展示方法は大いに勉強になった。』と語っていた。
参加者は皆、すべてにおいて桁はずれのスケールに大いに感動し、ケーユー本店を後にした。

 そして今回最後の視察先となったのが、株式会社日産ユーズドカーセンターが運営するNAA東京会場(神奈川県座間市)。オークション会場のポス席に着席した参加者を前に説明に立ったのは溝渕裕盛執行役員。
まず日本のオークション業界の現況を説明した後、NAAが運営する東京、名古屋、大阪の各会場の特徴や出品傾向、会場落札と場外落札の地域性よる違いなどについて、詳しく説明がされた。またNAAが提供するオークション、NA@速決(流札車をWEBに反映しワンクリックで落札するシステム)、携帯入札会、解体車斡旋の4つのチャネルについて説明があった。
 特に参加者の注目を集めたのは携帯入札会で、実際に入札会開催日の様子が動画で紹介されたが参加者は全員真剣に見入っていた。その中でも行将企業のオークション運営責任者である林志偉課長は『場外落札を実現するにはポスシステムを前提とした、インターネットからの参加しかないと思っていたが、携帯電話を利用して入札会に外部落札させる仕組みは画期的だ。行将企業は入札会形式からポスシステムに切り替えたが、この仕組みを知っていたら違う形になっていたかもしれない』と語っていた。
 また、今回参加した大手出品店である格上汽車の趙新銘協理から『NAAが提供する4つの販売チャネルの話を聞いて、会員が出品した車輛1台1台を確実に成約に結びつけてようとする姿勢が感じられた。行将企業も見習ってほしい』と苦言を呈する場面もあった。

 こうして5年振りの中古車マーケット視察は滞りなく無事に終了した。これまでの視察で行将企業は、帰国後、その視察結果を台湾の中古車マーケットに反映させてきた。今回の視察もどのように反映させるか楽しみなところである。


【行将企業有限公司メモ】
 行将企業有限公司は2000年8月に設立され、日本のオークションシステムをモデルとし、日本のAA関連企業であるオークネット社やソウイング社からノウハウの提供を受け、2001年4月、台北に台湾初の本格的なオークション会場をスタートさせた。現在は台中、高雄を含め3会場を擁し、年間の出品取扱台数は約4万台、会員数は1000社。その他の事業として、ユーザー向けの車輛品質認定のFCビジネス「SAVE認証車連盟」を運営、加盟店(中古車事業者)は現在160社。

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