電動自転車専門店の第一号店となるecoサイクルプラザカーモスト

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財団法人自転車産業振興会の発表によると2010年の電動アシスト自転車(以降電動自転車)の国内出荷台数が前年比4・6%増の38万1721台。外国メーカー車を除くバイク全体の出荷台数を上回った。
自転車国内総出荷台数も90年に814万台でピークに達し、現在400万台前半で推移している。
93年の市場投入後、電動自転車は自動車業界でいうハイブリッド車のような超人気商品的な存在なのである。
この急成長は道交法改正でアシスト力の基準比率向上、6歳未満の子供2人を含む3人乗車解禁などの法改正とバイク免許が不要な点が引き金となり爆発的なヒットとなった。
メインターゲットは買い物や通勤に利用する女性。
重い荷物や子供を乗せても、坂道を楽に登れる便利さも大きな要因のひとつ。
また、環境問題が注目される昨今、「eco」を意識する家庭が増え、単に節約するだけでない「楽しむ」ニーズが生まれ、普段の生活に気軽に取り入れられるecoサイクルが注目されているのである。
名古屋トヨペット(本社:名古屋市熱田区)を筆頭に400以上の拠点を有するNTPグループもこの時代の流れを受け、電動自転車の販売をスタートさせた。
その第一号店「ecoサイクルプラザカーモスト」は豊田市本田町にオープン。
電動自転車の専門店として大きな注目を集めている。
NTPカーモストの水谷敏彦副部長は「電動自転車の存在を知っていても実車に触れた人はまだまだ少ない。試乗会を開催すると多くの人が大きな驚きと感動、そして楽しさを体験してもらえる」と語る。
同社では新・中古車購入対象者のご家族に電動自転車の提案を勧めている。
同氏は「自動車購入は人生の一大イベント。
購入金額も家の購入に次ぐ大きな買い物。
電動自転車は通常の自転車に比べると2倍から3倍の価格だが、自動車と一緒に販売する場合は価格よりも感動が重要視される。
電動自転車は来店した家族全員を幸せにしてくれる商品」と位置づけている。
これはサイフの紐を握っている奥さんに電動自転車に乗った感動を味わってもらうことで、最終的な購入衝動を助長できるというもの。
現在グループ各店で積極的に試乗会を開催している。
さらに同社は業界活性化の意味を含めて、東海エリア限定で、自グループ以外への試乗会も実施している。
電動自転車はコンパクト設計の折りたたみモデルやマウンテンバイクタイプ、女性向けのモデルも充実。ユーザーの幅広いニーズに応えることができるラインナップを揃えている。
電動自転車と自動車のコラボ販売は販売不振の起爆剤となるか大いに注目される。