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【連載コラム】File12自動車会社の働き方改革

雇用調整助成金を活用すべし

 新型コロナウイルスの影響で売上が減少したサービス業では、従業員を休業させ雇用調整助成金(以下、雇調金という)を利用しています。一方で、自動車業界はどうでしょうか。意外と小規模な自動車関連会社では利用していないケースもあるようです。

■板金売上が減少か
 3月頃からサービス業を中心に雇調金の実務を進めてきました。6月に入り申請も落ち着いた頃、「ディーラーへの板金入庫車が減少している」という声が。実際に仕事を請けている板金会社の売上も減少しているようで、また事業規模が大きいほど赤字幅は膨らむと予想されます。減少理由としては、自粛要請により車を運転する機会が少なくなり、同時に事故等も減少、といった見方が有力かと。

■利用しない理由は無い
 コロナの影響で売上が一時的に減少(5%以上)した際は、雇調金の利用を強くお勧めします。例えば売上が70%まで減少した場合、従業員を普段通り出勤させるのではなく出社割合を70%程度まで落とす(休業させる)のです。つまり10人の会社であれば、毎日3人ずつ休ませるといったイメージ。出社していない日は仕事をしていないため、その分欠勤控除するものの、その同額を休業手当として支払えば、結果として給与は100%支給となり従業員から不満が出ることはないでしょう。その支払った休業手当全額が雇調金から給付されることとなり、会社の負担は原則としてありません。
雇調金を利用していない場合は給与全額が会社負担となってしまうが、業務量に合わせて休ませ、休業手当を支払えば、その分人件費の持ち出しが少なく済み体力を温存できます。落ち込んだ売上がいつどの程度回復するのか分からず、また第二波がやってくることも念頭におき、雇調金の利用を検討しましょう。

■大幅に簡略化された雇調金
 制度が複雑で申請までのハードルが高いといわれていた雇調金ですが、「おおむね20人以下の会社や個人事業主」向けに、大幅に省略された簡略版も5/19からスタートしています。現場作業で忙しい経営者でも独力申請が可能だと思います。当初ネックとなっていた助成額の上限も15,000円に引き上げられ、緊急対応期間も9月30日まで延長、さらに解雇しない中小企業は100%の助成率となっています。そのうえ、計画届不要、給与支払い前でも申請可能(締め日以降)など、数多くの緩和措置が施されていて、とても使いやすい助成金となっています。  とはいっても、「まだよく分からない」という声もあるでしょう。そこで当事務所では、自動車関連会社に限り、相談等の雇調金サポート業務を行っています。ご希望の方はお気軽にご連絡ください。電話017-752-0506

【筆者プロフィール】
社会保険労務士・自動車整備コンサルタント 本田淳也
青森県深浦町生まれ。北海道自動車短大を卒業後、ディーラーにメカニックとして勤務。その経験を活かし四駆専門誌で数多くの記事を執筆。帰郷後、本田社会保険労務士事務所を開業。モットーは「仕事をもっと、おもしろく。地方に活力を」。著書「自動車整備業の経営と労務管理」(日本法令)。

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