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令和最新版【査定検査ガイド】⑳ネット活用術その2

 査定時、車体に板金修理跡を発見すると、まず修復歴を疑うのは基本です。ところが、車体を修理する理由は、事故による損傷や外装瑕疵だけとはかぎりません。そこで私達が日頃からチェックしておきたいのが『リコール情報』です。

●自動車のリコールは査定に関係するのか?
 自動車のリコールは、『道路運送車両の保安基準(国土交通省令)に適合していない、または適合しなくなるおそれがある状態であって、かつ、その原因が設計又は製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うもの』をいいます。その多くは、走行に関連する内容で、日常査定では、把握できないものばかりです。ところが中には画像①のようなリコール届出もあります。内容は、車体の懸架装置取り付け部付近に溶接不良がある場合、その部分を溶接修理するといったもの。もしも査定時、このような車両に遭遇してしまったらどうでしょうか?事前にこうした情報を把握していれば、その修理跡を発見しても冷静に判断することができます。しかし、知らなかった場合には、判断に時間を要すどころか誤判断する恐れもあります。このようにボディの修理にまで及んでしまうリコール情報を日頃から収集・整理しておくことも大切です。自動車のリコール情報は、以前から国土交通省のサイトに掲載されていましたが、近年では消費者庁のサイトでも検索できるようになりました。消費者庁のサイトは、一般ユーザーの閲覧を想定したつくりになっていて、見やすい印象を受けます。

●侮れない!サービスキャンペーン情報
 ただし、こうしたサイトに掲載されるのは、前述したリコール条件を満たした場合に限定されます。塗装劣化のような不具合は『サービスキャンペーン』と称して実施されることがありますので、こちらの情報収集も欠かせません。代表的なものとして『ホンダ・S660・カーニバルイエロー』(画像②③)、そして『トヨタのパールホワイト』に対するサービスキャンペーンが挙げられます(画像④⑤)。どちらも異常劣化に対して実施されているものですが、S660にいたってはボルト装着の外板部位を交換、溶接部位についても再塗装を行うといった大掛かりな内容となっています。こうした情報を知らずに査定した場合『修復歴扱い』と誤って判断してしまう恐れがあります。

●なぜ車体修理されたのか?多くの可能性から推測する
 一般ユーザーの車両を査定する際、その判断結果は正確なものが求められます。『怪しいから修復歴扱いにしておこう』と、いった安易な判定は、査定者本人だけでなく、中古車業界全体がお客様からの信用を失うことにもなります。この令和の時代、ネットで情報が簡単に収集できる反面、不利益な情報も簡単に発信・拡散されてしまうことを肝に銘じて査定を行ってください。



 



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