ジャッジメント
外装状態は、車両の第一印象を決定づける重要な要素です。これはオークションの総合評価を付与する際にも同様で、検査員も慎重に確認していきます。その中でもガラスの瑕疵は、他のパーツと異なる特殊性を持っています。令和時代の今、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
●“飛び石跡”と“割れ”の見分け方
査定現場から送られてくる下取り、買取査定のデータに“フロントガラス飛び石跡・有”と記載されている場合があります。車は、走行している以上、飛び石によるダメージを避けることはできず、こうした表記は何ら不思議ではありません。ところが私達検査員が現車を確認すると、そこにはイメージしていたものと異なる瑕疵を目の当たりにすることがあります。 画像①ですが、飛び石跡から内側に向けて黒い影が伸びています。こうした状態を“割れ(要交換)”として扱い、飛び石跡と区分けしています。
●黒い影が伸びているか?
『飛び石跡』『割れ』は、いずれもガラスが欠損したものです。その違いは『欠損の深さ』にあります。自動車のフロントガラスは、日本の保安基準にて『合わせガラス』が義務付けされています。合わせガラスは、二枚のガラスの間に“中間膜”と呼ばれる透明なフィルムを挟むことで室内側へガラスが飛散しないよう処理されたものです。このフィルムまで『亀裂』が達すると、光の屈折により『黒い影』が生じるのです(画像①)。画像②にも黒い影は見えますが、ガラス表面から中間膜まで伸びたものではないことから、こちらを“飛び石跡”として扱います。
●割れの場所にご用心
車に採用されたガラスは、フチの部分に黒くなっている部分があります。これは“黒セラミック“と呼ばれ、ガラスを取り付けるのに塗布された接着剤を紫外線から保護する役割があります。このエリアに割れが生じると影が黒セラミックと同化してしまう為(画像③)、見落とす危険性がぐっと高まってしまいます。さらに現在市販されている多くのモデルに“ブレーキサポートシステム”が搭載され、その役割を担う前方カメラがフロントガラス上部中央に設置されています。このカメラの撮影範囲内に“割れ”が生じた場合(画像④)、画像解析に支障をきたすことから補修不可、即交換・エーミング(校正)作業が必要となります。 このようにガラスの割れは、生じた場所によって交換が必要となる瑕疵となりますので、査定責任者(値付け担当)へ正確に伝えるようにしてください。
●“飛び石跡”と“割れ”の見分け方
査定現場から送られてくる下取り、買取査定のデータに“フロントガラス飛び石跡・有”と記載されている場合があります。車は、走行している以上、飛び石によるダメージを避けることはできず、こうした表記は何ら不思議ではありません。ところが私達検査員が現車を確認すると、そこにはイメージしていたものと異なる瑕疵を目の当たりにすることがあります。 画像①ですが、飛び石跡から内側に向けて黒い影が伸びています。こうした状態を“割れ(要交換)”として扱い、飛び石跡と区分けしています。
●黒い影が伸びているか?
『飛び石跡』『割れ』は、いずれもガラスが欠損したものです。その違いは『欠損の深さ』にあります。自動車のフロントガラスは、日本の保安基準にて『合わせガラス』が義務付けされています。合わせガラスは、二枚のガラスの間に“中間膜”と呼ばれる透明なフィルムを挟むことで室内側へガラスが飛散しないよう処理されたものです。このフィルムまで『亀裂』が達すると、光の屈折により『黒い影』が生じるのです(画像①)。画像②にも黒い影は見えますが、ガラス表面から中間膜まで伸びたものではないことから、こちらを“飛び石跡”として扱います。
●割れの場所にご用心
車に採用されたガラスは、フチの部分に黒くなっている部分があります。これは“黒セラミック“と呼ばれ、ガラスを取り付けるのに塗布された接着剤を紫外線から保護する役割があります。このエリアに割れが生じると影が黒セラミックと同化してしまう為(画像③)、見落とす危険性がぐっと高まってしまいます。さらに現在市販されている多くのモデルに“ブレーキサポートシステム”が搭載され、その役割を担う前方カメラがフロントガラス上部中央に設置されています。このカメラの撮影範囲内に“割れ”が生じた場合(画像④)、画像解析に支障をきたすことから補修不可、即交換・エーミング(校正)作業が必要となります。 このようにガラスの割れは、生じた場所によって交換が必要となる瑕疵となりますので、査定責任者(値付け担当)へ正確に伝えるようにしてください。