全体的な取引手控え感だからこそ、売ってくる出品は狙い目かもしれない
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関東地区のAA中古車流通は11月中旬から下旬、年末に向けた低調な成約率傾向から若干の変化がみられた。
それは24日頃より月末日にかけて成約率が下げ止まり、または幾らか反発が見られたこと。
ただしこれは買いの強さが戻ってきたのではなく、売り手が現在の相場基調に合わせてきた結果、取引が成立していったもの。成約単価の軟調な水準からもそれがうかがえる。
また、月末のこの動きにここ最近の会員層の車、資金などの回転状況の実情が反映されている。
また、現在の買いの弱さ、相場の低調化から、この時期に取引に出す車を選ぶなど、取引を手控える動きも見られる。
そのため一方的な売り圧力、供給過剰が進む前に、流通自体が低調化、年末モードに入っている。そのため、秋から続いてきた出品規模の拡大も一段落している。
この売り側の手控え感の始まりの並行して、買い側も小売、輸出ともに年内の好内容が乏しく、関東地区はおそらく年内の取引はこの11月の水準を軸に進み、主要な開催がほぼ終わる3連休までに主要な取引を終える動きとみられる。
それを見越して早めの取引、またはその促進を図る動きもみられ始めている。
一方で政治、経済の動向から買いの一層の低調化の可能性もゼロではなく、外的情報に引き続き注意が必要。