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11月鉄スクラップ市況情報

東西ともに3万円台へ突入

 日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は12月1日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。11月の国内鉄スクラップ相場は全国的に騰勢を強めた。トルコ向けを中心に国際価格が上伸基調を鮮明にし、それが波及する形で国内相場も各地で大幅続伸した。月末のH2炉前価格は関東が前月比2500円~3000円高の2万9500円~3万500円、関西が同4500円~5000円高の3万1500円~3万3000円を形成し、東西ともに3万円台へ突入するとともに、およそ1年半ぶりの高値を付けている。

 国内電炉メーカーの粗鋼生産は一部で回復の兆しが見られるものの前年同月比マイナスを脱しておらず、内需は依然として低調だが、一方で新型コロナウイルス感染拡大以後続いている市中回収量の低迷や通年で過去最多を更新する勢いを見せている旺盛な輸出を背景に国内需給は引き締まっており、とりわけHSや新断ちで先高感を指摘する声が多い。

 海外ではトルコ向けHMS成約価格が11月末時点で350ドル(CFR)へ続伸し、H2のベトナム向け成約も同じく350ドル(CFR)に到達するなど前月末と比べ価格水準を大きく切り上げており、国内相場は12月も輸出相場が先導する形で堅調感を保つとの見方が多い。

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