日本鉄リサイクル工業会
東西の価格差は縮小
日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は7月1日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。4月の急騰から一転し5月に急落に見舞われた国内鉄スクラップ相場は、6月に入り各地で落ち着きを見せた。関東では6月上旬に底打ちしたものの下旬には小幅に値を下げるなど方向感を欠き、6月末の同地区H2炉前価格は1万8500円~1万9000円程度と、前月末比500円程度上昇している。一方、大阪では同500円程度下落し、H2炉前価格は1万8500円~1万9500円を付けている。国内相場は地区によりやや跛行した動きを見せ、その結果、東西の価格差は縮小している。
海外マーケットでも需要家は様子見姿勢を強めたため、日本からの新規輸出相場にも大幅な変動は見られず、6月末の韓国向け輸出FOB価格はH2ベース1万9500円と前月末から変わっていない。財務省の貿易統計によれば、5月の鉄スクラップ輸出量が90万トンを超えているが、これは約12年ぶりの高水準であった。ただ、英国のEU離脱が決まった国民投票の結果を受けて急伸した円高ドル安の影響で新規輸出成約は一段と難航しているほか、7月には輸出既契約の減少や夏季減産に伴うさらなる需要減退が見込まれ、今後の相場動向を不安視している向きは多い。
海外マーケットでも需要家は様子見姿勢を強めたため、日本からの新規輸出相場にも大幅な変動は見られず、6月末の韓国向け輸出FOB価格はH2ベース1万9500円と前月末から変わっていない。財務省の貿易統計によれば、5月の鉄スクラップ輸出量が90万トンを超えているが、これは約12年ぶりの高水準であった。ただ、英国のEU離脱が決まった国民投票の結果を受けて急伸した円高ドル安の影響で新規輸出成約は一段と難航しているほか、7月には輸出既契約の減少や夏季減産に伴うさらなる需要減退が見込まれ、今後の相場動向を不安視している向きは多い。